第76話―KANAための100の質問―
食事を振る舞い、テーブルを挟み冬雅といつものように談話を交えながら食べていると
軽快な音が響き渡る。
これはインターホンの音で誰かが朝早くから押したみたいだ。通販を注文していないので彼女たち誰かの特有な活動力に訪れたんだろうと考えながら玄関に向かい鍵をはずしてドアを開ける。
そこに佇んでいたのは広岡花恋だった。
「おはようございます。どうしてここへ来たのかは比較的に近いのもあるしランニングコースをちょっと変更していたら、たまたまにも偶然にも通りかかったんですよ」
ランニングウェアが似合う花蓮は、なんだか高揚感あった。
まるでオタク好きな話題になると熱くなってしまいがちな早口になって喋りだした。俺が聞いてもいないのに、そんな
花恋のアサルトマシンガンのフルオートごとくセリフはまだ続ける。
「そんなわけで、
抱いた次第なのです、ええ不本意に。
なので誘おうと考えたのですね。そういうことで、東洋お兄ちゃん走りますよ。私と!
待ってやるから早く着替えてください」
ランニングウェアが似合う女子高生から誘われた。そんな彼女は人差し指を立てて催促する。どうやら、さっさと二階に上がって着替えろことらしい。誘われたといっているけど実質これ命令ではないでしょうか。
誘いを断るというのを彼女は、すっかり失念して承諾した前提で話をしている。
そのへんは、また指摘するとして珍しく誘われたしランニングするとしよう。
冬雅と一緒に。
「あはは、ありがとう。
それじゃあ早速、着替えるよ。迷惑かもしれないけど冬雅を置いて走るのも気が引けるというか……申し訳ないけど誘ってもいいかな」
「……えっ?私と並んで二人で走らないの」
上目遣いで花恋は縋るような表情をして言った。そんな弱々しく頼まれると、とても冬雅と三人で走ろうと言えない!
ここでハッキリと冬雅は彼女だから置いて他の女の子と居ることは出来れば減らしたい。
花恋たちに、いきなり距離を開けすぎると傷つく。なので、緩やかに離れていこうと方針だったけど断るべきか悩やみ葛藤する。
極力に冬雅には
「悩む必要なんてありませんよ。お兄ちゃん
「……考えすぎかもしれないけど、それは冬雅ここで帰宅するのを待つからランニングに行くべきだと?」
背後から愛おしい声に振り返る。
やりとりをどこまで聞いたのか冬雅は、嫉妬のような類はなく優しく微笑んでいる。
「うーん、なんだか曲解的なセリフ。
でも間違っていませんよ。お兄ちゃんがわたしのために想っているなら、それはお門違いというものです。
仮に、わたしより好きな人がいるなら………
それは杞憂なんだと冬雅は、明るく微笑む。
微笑んで揺るぎない信頼を向けられていると顕著に表に出していたけど……
途中から鞍替えすることに勧められてしまった。一応そのへんは断りながらも俺は花恋の誘いを受けて二人で陽が浴びながら走る。
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