異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する！え？【土魔法】じゃなくって【土】スキル？

第161話 ポチ参上！

　●タイトルネタバレすいません(◎_◎;)

　どうやら精霊には魔族の姿がわかるようだ。

　最初は何やらもわもわっとしたのが見えたのだが、そのうち見えなくなった。

　あれは魔族の術が発動し、憑依している相手と自らの精神を切り離す時に発生するのかもしれん。

【どうするのだ？】

　ジンは既に遥か彼方に消え去った。速ええ（・・・）！！！

　あの速度はやばいな。

　天ちゃんでは間に合わんかもしれん。

　一応天ちゃんを呼んだが直ぐにやってきたので、素早く背に乗り間髪を入れずにジンを追いかける。

　だが・・・・

「何で天馬を呼ばないんだよ！」

　天ちゃんの背にヤーナも乗りやがった！

「いいじゃない！そもそもジンを追いかけるのなら私が居ないと話にならないわよ！それに私は軽いから大して影響はないわ！」

　そうなのか？天ちゃんに確認しておこう。それと最近ヤーナの自己主張が・・・・影響ないのか？

【なあ天ちゃん、ヤーナがあんな事を言っているが、実際どうなんだ？】

　イッツ念話である。

　ヤーナにはバレていない・・・・と思いたい。

【ヤーナ殿を乗せるのは全く負担にはならぬ。それと今はいいが、このままでは離れすぎて見失う恐れがある。ヤーナ殿が言った事は間違ってはおらぬ。それよりこの辺りは我には辛い。ポチ殿を呼んではどうか？】

　気が付けば緩衝地帯に突入していた。

　このまま行けば魔境まっしぐらである。勘弁してつかーさい（・・・・・・・・・）。

「ねえクーン、何だかいつもと違うけど、頭は大丈夫？」

　余計なお世話だ！男には変わらねばならない時があるんだ！（意味不明）

「それよりどうする？このままだと魔境へまっしぐらだ！天ちゃんはポチを呼んではどうかと言ってきているんだが。」

「その前に確認したかったけれどまあいいわ。ポチって今、この近くに居るのかしら。」

　何か意味深な言葉を放つヤーナ。そのうち忘れる事を願ってポチを呼んでみようか。そもそもポチは今、魔境の向こうに居るはずだ。

　どれ、久しぶりにトカゲ（・・・）の姿でも見てやろうか。

【ポチ、こっちに来る事は出来るか？】

　一応聞いておく。

【ぬ？何だ？そもそもおぬしが我の所に向かっておるではないか。このまま待てば・・・・待て！おぬし何をしたのだ！】

　おろ？何かあったのか？

　するとヤーナから反応が。

「ジンから連絡があったわよ。精神体の逃走経路上にドラゴンがいるって。」

　ドラゴン？何でそんな物騒なバケモンが居るんだ？

　注：ポチです。

「で、どうしたらいいんだ？」

　ヤーナは思った。駄目だこいつ、と。

「こっちからジンに伝えておくわ。」

　おい待てどういう事だ？それよりポチだ。

【天ちゃんでは引き離されてしまうんだ。どうやらこの辺りに存在する何かと相性が悪いらしい。ポチなら何とかなるのか？】

【問題ない。それより合流するのであれば我はこの場で待とう。おぬしはこっちに向かっているのだ、丁度よかろう。】

　何がよかろうなのか。

　暫くするとポチが居た。

　何だか立派になっている気がするぞ？

【ポチ殿のすぐ近くに寄せる。速度差がある故素早く乗り移るのだ。】

　天ちゃんからポチの背に飛び乗れって？

　俺、こう見えて運動神経よくないんだよね。