第122話 生き残った魔族だが
俺はお腹がタプンタプンになったので、動けなくなった。そう、魔力は回復したのだが、ポーションの飲みすぎで、もう限界なのだ。
俺がくたばっている間に、ニールスにい達は残党狩りとでも言ったらいいのか、仕留め損ねた魔族を片っ端から討伐してくれたようだ。
「まあ、クーンほど倒したわけじゃないからね、これぐらいはしないと。」
ニールスにいはそんな事を言って雲外蒼天のメンバーと共に動いてくれた。
フロリーナは負傷した人々の回復に動き回ってくれ、マースは従魔を引きい、逃げた魔族を一人残さず仕留めてくれた。
そして俺は限界だったので奥に引っ込み、母達の居る場所に連れられ、そのまま寝てしまったようだ。
・・・・
・・・
・・
・
「お母さま初めまして。私ヤーナ・・・・・・・・」
「まあ素敵な婚約者さんだ事。いいのかしら、うちのクーンって他の子と違って色々と違う所が多すぎるのだけれど・・・・・・・・」
どうやら母とヤーナが俺の近くで何かを言っているようだ。
普通に喋っているのかと思いきや、何故か喋っている途中で小声になってよく聞こえない。
いや、別に盗み聞きをしようと思った訳じゃないんだぞ?
目が覚めて、起きようとしたらこんな感じだったから、起きそびれてしまっただけなんだぞ?
まあ、母とヤーナが楽しそうに話しているから、あまり気にしないでおこう。
そう思っていたんだが、俺はまたもや寝てしまったようで、
「クーン、そろそろ起きなさい?」
何か揺すられているので気が付いた。
俺は目をあけた。
母がいた。
「母さんありがとう。俺、あんな事しちゃったけど良かったのかな?」
何だか夢のようだ。
「あれは人の形をしているけれど、人にあらず、なのよ。考え方が全く違うの。だから気にしない方がいいわ。」
「そうなんだ?何だか疲れたから少し寝るよ。」
何故か疲れが取れない。
後で分かった事だが、どうやら壁を作った時に、一度に大量に作り過ぎたらしく、そして無理やりポーションで魔力を回復させていたので、俺の中の魔力が暴れまわったらしく、それを抑えようと身体が反応、結局疲れがたまったらしい。
うーん、いつも寝る前に枯渇するまで魔力を使っているのだが、それとは違うのか?
そうそう。魔族は撃退できたらしいのだが、
何か呪いでもかかっていたのか?
この土地に魔族を嗾けた、若しくはここを襲うように命令したやつはろくでもないな。
味方にこの扱い。
一体魔族って何者だろう。
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