第10話敵襲

突如、謎のオオカミが牢屋のベットの影から這い出してきた。

「こいつが……不幸…なのか?」

そのオオカミは、「グルルル」と唸ると、

こちらに襲いかかってきた。

抵抗しようにも、こちらには武器がない。持っているのは南京錠のみ。

にじり寄って来るオオカミが爪がついた前足を虚空で振った。すると、確かに付いていたはずの腕が無くなっていた。

この南京錠がなんらかの力を持っていたら、戦えるかもしれないのに。

そうでなくとも、助けを呼ぶことも出来たかもしれないのに。

この牢屋はだいぶ長い通路の奥にあった。普通に呼んでも聞こえないだろう。聞こえたところで、助けに来てくれるのかもわからない。

そんなことを考えていると、誰かの声が聞こえた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る