第35話中国の戦いⅡ




今は凄い数の魔物と戦いを繰り広げている。

自身に結界を展開しながら、球体を地面へ沈める。

それにより土魔法の【石弾】が使えるようになり、2キロ先に【石弾】を発生させながら魔物に攻撃を仕掛けている。

案の定、2キロ先に光線が命中すると、爆音と爆風が俺の方まで襲ってきている。

魔物側にバワンの元ネタとなった魔物が存在。

俺の存在位置を分からなくするのに必死で、俺からの魔法攻撃は防御魔法を使う魔物によってことごとく防御されている。

緩急を付けた攻撃でやっと1体を仕留める事に成功。


この攻撃も1回しか通用しない事は分かっていた。

残り2体を仕留めない限り、光線の脅威から逃れられない。

【石弾】を地面に潜らせながら魔物の下から攻撃を仕掛けた。

地面を速く掘るにも、相当なMPを使っている。

そして見事に全弾が魔物に命中して仕留めた。

俺は魔物を倒しながらザワンに近付き、【拘束】と土魔法を流し込んで従魔を誕生させた。

サワンは空へ舞い上がり、上空から風魔法で魔物を倒すようになりようやく安心する事ができた。

あのザワンの攻撃によって、ここで誕生させた従魔達はほとんどが倒されてしまった。

可哀そうな事をしてしまったと、今は後悔をしている。


そして防御魔法を使ったバーモンなるガーゴイルを、土魔法で従魔に誕生させる。


ラーモン


Lv1


HP100

MP400


STR5+15 VIT4+15

DEF8+15 INT10+15

DEX5+15 AGI8+15


防御魔法


3羽のラーモンで、守りは完璧になったかも知れない。

辛い戦いだったがどうにか戦い抜いた。

ここで負ける訳にはいかない、その為にも俺自身が強くならないといけない。



既に徹夜を5日も続けた。睡眠の必要を感じてきている。

それも仕方ない事で、魔物があんなに集まるとは思わなかった。


俺だけで13万以上を倒しただろう。

今の戦いでようやく魔物が居なくなり、50キロ内に気配が感じられない。

地面に手を付き、【創作】で地下5メートル下に部屋をつくる。

通風口の穴も作り、ゲートを使ってその部屋にはいる。

5メートル下なら気配も感じられない筈で、ここで睡眠を取ろうと思っている。

サワンとラーモンには、その間上空の30キロ内を旋回して魔物の侵入を阻止してもらう。

そう思いながら安堵すると、死ぬように眠りについた・・・。



目覚めると、スマホで確認して20時間寝ていた事が分かった。

母に、早速ラインで無事だと知らせると、すぐに「本当に大丈夫」と返事が返ってきた。

俺は逃げ回って危ないことはしていないと、嘘の返事を送る。

少し後ろめたさを感じるが仕方ないだろう。


そして俺が寝ている間にサワンはバワンに進化をしてLv8までになっている。

ラーモンはあと少しで進化しそうで楽しみである。

バワンとラーモンは頑張って俺を守ってくれたらしい。


そして俺らの活躍で、撤退していた中国軍の防衛ラインは元の位置に戻れた。

しかしそれもこの地域のみで、他の地域は散々な目にあっている。

そして俺を含めて自衛隊の行方不明者は22名で、中国のていたらくぶりに日本政府から抗議がなされた。

俺は母からの連絡で逃げ回っている人物として、少しばかりの情報を自衛隊にも送る羽目になってしまった。

スマホのGPS機能は鑑定と雷魔法で使えなくして、故障と偽って俺の位置情報は誤魔化している。


そして異世界に繋げるスキルを、今、取得する事が出来た。

高いSPポイントを使用しての取得。

それは亜空間魔法で、知識も習得したので魔王みたいに異世界にゲートが開ける。

ただし俺は異世界の位置ポイントを知らない。

最後の手段でゲートの中に入るしかない。

それは危険性が伴っている。

何故ならば、ゲートの先には魔王が存在してゲートを見守っている。


魔王の周りには、4つのゲートが開いた状態で維持され続けている。

これも魔王とリンクした記憶で間違えようのない事実。

相当なマナ消費であるが魔王はそれに耐えている。

入ればその存在がバレるが、俺には結界があるから大丈夫だと信じたい。

魔王に、結界が通じるかやってみない事には、分からない状態であるがやるしかない。

そして魔王の眼を掻い潜り、魔王城を脱出後は最寄の3国のどれかに行く。

魔王の弱点など情報を収集するか、共同戦争を持ちかけるなど色々な戦略をたてられるだろう。

この段階になれば、日本政府を通して国連にも今までの事を洗いざらい白状するしかない。

そうなれば、異世界の国と国連との交渉になるだろう。

その為にも、俺が異世界にいって切っ掛けを作らないといけない。

俺にもそれだけの覚悟はできている。


あとはゲートに入るだけ、ただし実行のタイミングが分からない。

その為にも、中国に意識を向けさせる必要があった。



そして中国のゲートの反対側、魔王の背中側に開いているインドのゲートから侵入すれば魔王に気付かれない可能性がある。

既に気配探知も熟練度がアップして、地球をカバー出来るまで成長している。

インドのゲート位置や魔物も把握済み。この作戦に賭けるしかない。

あとは、ゲートの開く距離だけが問題。


その為にも、俺自身が強くならないといけない。

そんな事を考えていると、新たなザワンが現れた。

その後方に、約60キロ先にバードン1万羽が遅れてこっちに向かっている。

そしてバワンとザワンの戦いが始まりだした。

それは一瞬だったがバワンの圧勝で終わり、そのザワンの死体をガシッと掴んで俺の所へ持ち帰った。

俺はそれを使い、新たなサワンを誕生させる。


そのバワン・サワンの2羽で1万羽のバードンを光線で倒し、魔石を食べながらレベルアップを図った。



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