第185話 中体連に行ってきましたの巻、ってこともない短いただの日記。

 今日は一番ちゃんの剣道部中体連ブロック大会の日である。小学四年生から初めて六年目。節目の年。彼女は見事ブロック大会優勝を果たした。


「四人しか参加者いないけどね」


 田舎なので、中三女子は四人しかいない。総当たり戦です。すべて速攻二本勝ちで終了していました。すげぇ、全然部活に行ってないのに、体は覚えてるんだね!


 でもきっと地区大会は一回戦で負けてくると思います。去年は一回戦敗退。でもその相手は地区大会準優勝だったそうです。当たりが悪かったんだねって、そこじゃなく、コロナになってから全く稽古を積んでいないので、当たり前の結果でした。でも、同じ道場の一個下の剣道少女が地区大会で優勝し、剣豪の多い県まで強化錬成に行った時に、「あれ? 一番ちゃんは?」と剣道が強い一番ちゃんと同い年の子に聞かれたそうで、一番ちゃんにその話をしたら、「一回戦敗退なんて絶対知られたくない!」と嘆いていました。


「じゃあ、真面目に剣道も勉強もやればよかったね」


 お母さんからの一言です。今日も試合会場で審判をしているどこかの先生に、「筋がいいのに、ここでやめたらもったいない。高校もやったほうがいいよ」と言われておりました。一番ちゃんは剣道もそこそこできて、頭もそこそこいいのです。ゆえ、本人曰く、「努力しない体質」だそうで、それがこのところよくない方向に出ているのは確か。


「足りないと思えば、頑張れるけど、足りてると思えばそこまでなんだよ?」


 思わず一番ちゃんに言ってしまいました。上には上がいる。そこで満足したらそこまでなんだと。


「私なんて上ばっかりの世界で奮闘しているのに! 十五歳が生意気いうなー!」


 まさに、そんな気分だった本日。


 久々に子供の剣道の試合を生で見て楽しかったです。剣道の試合を見るのが好きなのです。あの緊迫した空気を一気に破る合い面の緊張感。抜けきった胴のパーンという音、美しい小手捌き。両者心を読み合いながら、ここだ! と動く一瞬のその感覚。私は剣道少女ではなかったけれど、一時期剣道を子供としていたこともあり、何よりも子供の試合を見るのが好きだったので、今日は久々の大興奮でした。と言っても四人しかいない個人戦はどこか物足りなかったのですが、それでも久しくなかったので、楽しかったです。


 きっと会場内にいた剣道を小学校からやってきている親さんたちは私と同じ気持ちだったと思います。コロナのせいで、会場内に入ることもできなかったのですから。うちの一番ちゃんたちの頃はまだ会場内に親が入れて、盛り上がり方が凄かったです。その頃の私の一番の至福の時間は、子供の試合を録画で見ながらビールを飲んで試合会場にいる気分で、「そう!そこ!」「いいよいいよ! そうそうそこだよ!」「あああ! 残心だって!」「声声声!」などと叫ぶことでした。叫ぶ、そう、いうのではなく、叫ぶという表現が似合うと思います。お母さんたちは、子供の剣道の試合に熱いのです。


 そんな懐かしい感触を思い出せて楽しかった本日は、たった四人の総当たりで優勝した一番ちゃんのご希望で夕方から近所の焼肉屋さんに歩いてご飯を食べに行き、美味しいビールを飲んでしまった千鳥指なので、短く終わろうと思います。


 だって、『呑むなら書くな、書くなら呑むな』なんですもの。


 これ以上書いたら! 文章にならない気がするっ!


 えっと、これは、こんなんでも、エッセイというのでしょうか? もはやただの日記になっている気がする……。


「でも! なんか書きたかったの!!!!」


 そういえばリアルな友達も私がカクヨム始めた時に同じくカクヨムに登録をして、エッセイなるものを書き始めました。全然更新していないけれど、彼女曰く、「終活のために書こうかな」なんて言っているのを思い出しました。


 自分が死んだ時、子供たちが「お母さん、こんなこと思ってたんだ」と知ることができるように思いついた時に書こうかなって言ってた気がします。彼女は私よりも七個上? 今年で半世紀生きている気がします。


 私は子供の頃から自分よりも年上の人と仲が良くて、それが普通だったんだけど、五十歳と聞くと、おお、もういい年ですね、と思うのでした。確かに、終活もありよりのありな考え方かと。そういう点で考えれば、この妄想日記で私がつらつら毎日のことを書くのもいいのかな、と思いました。そういう私も四十三歳。あっという間にアラフィフです。年齢を重ねるごとに素敵に歳をとれていて素敵だなっと思う友達が多い今日この頃です。


 さてさて、そんな本日は、一番ちゃんの修学旅行からもらったネタを元に最後一作、五分で読書に書きたかったのですが、もうすでに千鳥指なので、諦めました。


 だがしかーし!


 さっき聞いた話では、一番ちゃんはなんと告白らしきものをされていたようでして。


「好き、じゃないってことはない」


 なんてLINEを男子からもらってました。


 それは、「好き」って言ってるんだよー!

 あぁ、書きたかった。

 そのストーリー!


 でも残念。


 呑むなら書くな、書くなら呑むなだしな。



 くう!

 アルコールが大好きな私のばか!

 呑んでなかったら妄想膨らませてキュンキュンしてたのにぃ!


 てなわけで、呑む前に教えて欲しかったお母さんな本日は、この辺で。






***



平和すぎる毎日の別の世界戦では、平和とは真逆の日常を送っている人がいることを忘れてはいけない。



そう、毎日思っています。

歴史から学べる、そんな私になりたいです。

歴史から学べる、そんな未来を作りたいです。


































――黙祷


























世界が優しい光に包まれて、愛の溢れる未来になりますように。

 

 


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る