第177話 昨日が土曜日だったから、今日は日曜日。
「指から血を流しながらパソコンのキーボード打つとか、狂気の沙汰じゃね?」と夫に言われ、今日は物語を書いてはいけないと注意をされた、本日。
「ええ!? 死んじゃう!」
そうは言っても日曜日。昼までは家族団欒の時間が流れ、昼からは一番ちゃんの修学旅行のお買い物、その後はソラノヒナさんの【送り狐の統率者〜予言の白狐〜 作者:ソラノ ヒナ https://kakuyomu.jp/works/16816927859644712854】を第一章まで一気読みして、指を休めた。
「むっちゃ面白い! なんだこれは! 登場人物がどれもこれもキャラが立っててすんげえいい! でもって、言ってるセリフがものすごくいいこと言ってる! 今すぐにでもアニメ化して子供に見せたいくらいに!いい!」
そんな気持ちをレビューに書いて、その後は夕飯と、実家の魚屋の四十周年イベントのポスター制作やらお食事券制作などをこなし、車で三十分、往復一時間かけて実家までお届けに行ってきた。そして塾のお迎えを無事終了し、洗濯機を回してやってきました妄想日記。さてと、と新しい話を書こうと思ったところで気づいてしまった。
「ん? なぜゆえ、下書きが四話も?!」
毎回ちゃんと更新しているはずなのに、どうやら下書きがあるらしい。
「これは、もしや。酔っ払って書いて、あぁ、こりゃあかんとそのままにした系のやつか?」
私は怖いもの見たさで、それを覗き見てみることにした。
「うん、公開しなくてよかったな。こりゃあれだ。だめだ。千鳥指にも程があるってもんさ」
やはり、呑むなら書くな。書くなら呑むな。ですな。そんな現在は、缶ビールを気持ちよくプシっと今一本開けたところです。
「結局呑むんかいっ!」
だって、喉が乾いてしまったんですもの。我が家の蛇口はひねるとビールが出るわけないけども、あれですよ。週末のお疲れ様一杯です。週末のお母さんは子供の予定で忙しいのです。
ええ。もうそれはそれは、送り迎えにいつもの家事は少しサボるけども、なんなら朝はいつもよりゆっくり寝れるけども、あ、あと、なんなら一日中ノーメイクノーブラで過ごしていることも多いけれど、でも出かける時はバッチリきめて出かけます。今日もお買い物だったので、ちゃんとして出かけました。
「お母さんって、化粧すると綺麗なおばさんに変身するよね」
三番に言われ、嬉しいけれど、複雑な気分。ま、いいさいいさ。愛するパパだけに可愛いって言われていればそれでいいさ。そんな風に子供に言いながら、出かけたショッピングモールはいつもの三倍混んでいて、駐車場が屋上まで行かないとありませんでした。
「どうしたんだ今日は!?もしや、BTSでもきているのか!?」
なんてふざけて一番ちゃんにいったら、それじゃあ入場制限かかるから絶対ないって冷静に言われてしまいました。一番ちゃんは和響ちゃんよりどうやら脳味噌が大人なようです。よかった。まともな人間が我が家にいてくれて。
そんな一番ちゃんは水曜日から金曜日まで修学旅行で東京です。なんと、修学旅行費用が六万八千円もします。さらには都内を移動する交通費やお土産、お昼ご飯代は、上限二万円!
「すごすぎん? 修学旅行二泊三日で約九万円も使うんやで?!」
修学旅行の説明会から帰った私の第一声がそれでした。でも確かに豪華すぎる内容なのですよね。新幹線で、東京往復はしょうがないとして、なんと宿泊先がディズニーランドの系列ホテル。ディズニーランドから電車で一駅です。そこに、二泊宿泊イコール、ディズニーランドは二日間もいけるのです。
さらに言えば、一日目は、東京駅についてから班行動で行きたいところに行き、午後からは企業研修として、集英社や警視庁など名だたる企業訪問です。うちの一番ちゃんは、ブックファーストというところに行くそうです。ブックファーストを今検索して調べたら、むっちゃ本が置いてある本屋さんのようで! 羨ましい!! こっそりついて行こうかなと思いました。私が行くと晴れるので、きっと私も東京へ行った方がいいでしょう。……でも、そんな資金はもうこないだのバカンスで使い果たしたから、無理ですけどね。
その企業訪問後、ディズニーで集合、ランドを楽しみ、その後は屋形船に乗りながら天ぷら定食を食べ、最後はスカイツリーが貸切だそうです。
「すごすぎん!?」
私の時代はそんな豪華じゃなかった。絶対。でも、説明会の時に先生が言っていました。
「今年の中学校三年生は、コロナのせいで学校に来れない日も多く、行事ごとも縮小ばかりの学年です。最後だけは、思いっきり楽しい思い出を作らせてあげたいと企画しました。料金もそれなりにかかりますが、保護者の方にはご理解をいただいて、全員が参加できるようにと願っています」
確かに、卒業式前からコロナ。入学してからもコロナ。部活の大会はことごとく流れ去り、体育祭も縮小して、研修にも行けなかった。それはわかる気がします。お金がそれなりにかかるのも、理解できるけれど、何が痛いって、それは積み立てをしてないから。コロナで行けるかどうかもわからない修学旅行の積み立てが一番ちゃんたちの年代にはなかったのです。二番ちゃんは来年中三なので、すでに修学旅行の積み立てが始まりました。毎月積み立てるとなんとかなる金額も、いっぺんに支払いだとすごいことに!
「双子の家、大変だね……」
「双子といえば、お母さん、Hちゃんちは双子じゃなくて、姉妹だけどね」
「……お父さんと、お母さんの仲がすごくいい家庭で幸せだね」
――くそっ! うちよりも
上には上がいるものです。六年二ヶ月で五人産んでどうだ! と胸を張っていたけど、大したことありませんでした。
「負けました……」
素直に、そのあと私が呟いた一言はこれでした。でも、その金額二人分ってかなりな金額。しかもいっぺんに。Hちゃんの家は裕福らしいので、それはなんともないかもだけど、一人でも九万円はなかなかです。
ちなみに、その修学旅行に行くための準備費用もかかります。仲良しの女子とパジャマパーティーをするために、おそろのパジャマを昨日買いに行きましたし、スポブラだった一番ちゃんは、人生初のブラジャーを昨日購入しました。
「お母さん! トリプルAって言われてきた私のブラのサイズ! なんと! Bだったよ!」
そう言って見せてくれた人生初のブラ姿は、貝殻。
「なんか、貝殻が張り付いてるみたいな……」
「……私も最初鏡で見てそう思った」
これからの成長に期待ですが、胸が大きくてお馬鹿な男子が寄ってきても困るので、小さい方がいいよと言っておきました。小さすぎるくらいがいいんだよと。……そう、それはそんなに大事な問題じゃないからさ。要は内側が一番大事なわけだしね。そういう人に出会えるといいね。お母さんとお父さんみたいなさ。魂の恋人に出会えたら幸せだよね。
そんなことを思って書いていたら、洗濯機がどうやら終わったらしい音を出しましたので、本日は、この辺にしたいと思います。
本日もつらつら妄想がなかったと今気づいた日記をお読みいただきまして、誠にありがとうございました。普通の日々に感謝です。
****
空を見上げて、この空はどこまでも続いているのだと思うと、会った事のない人でも近くに感じることがあります。
惑星地球号。
大きな世界で見れば、おんなじ惑星の仲間たち。
そう思える人がたくさん溢れかえる星に早くなりますように。
――黙祷
私たちは同じ惑星の乗組員。
惑星丸ごと仲良く手をつなげますように。
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