第142話 小学生作家の素晴らしい才能

 長編を書き終わった満足感に包まれながらまたすぐ次を書きたいなんて思っている、そんな本日は土曜日である。


「久しぶりにヘッドフォンでAtrix聴きながら妄想日記かくどー!」


 そう思ってやってきました。久しぶりすぎるダンスミュージック。ミステリー書きながら聞くのはちょっとと、お預けしていたのである。むふ。さてさて、今日は子供たちのお洋服を買いに出かける予定。週末、特に土曜日は忙しいので、あまりカクヨム生活ができません。でも、指が動きたいと言っている。そして、何か妄想を食べさせてくれと私の脳味噌も言っている。


「どうしよう? なにを妄想のおかずにしよう?」


 そう思ってたらピアノから五番ちゃんが帰ってきて、


「ママ? もしかして、ママなの?」と聞いてきました。これは答えなければ。


「五番ちゃん? もしかして五番ちゃんなの?」


「ママ?」


「五番ちゃん?」


「ママ?」


「五番ちゃん?」


「ママー!」


「五番ちゃんーーーーーーー!」


 こうして五番ちゃんはずっと会いたいと思っていたママに会うことができました。めでたしめでたし。


「はやっ! そこに至るまでの経緯! そこに至るまでの経緯がお話だってばよ!ヒナさんもどっかで言ってたよ!? 転生する前の物語がみじかっ(笑)! って、どっかでコメントしていたよ? 」


 書いていて思わずツッコミを入れてしまった。妄想どころか日常描いて終わりじゃないか、それでは。え? じゃあ、うんとうんと、どうしよう?どうしよう? 何かいいネタはないか? そうか! こういう時こそ! いでよ! 小学生の発想!



「五番ちゃーん!何かお母さん妄想したいけど、なにがいい?」


「えー、異世界転生系がいいなぁ」


「え? 異世界転生……系? いや、そういうネタが欲しいわけでは……」


「えーファンタジーがいいって」


「四番、異世界はファンタジーだと思うよ? それにお母さんはそういうジャンル的なことではなくて、あの、テーマみたいなネタが欲しいって」


「えー、日本から一人ずつ人が消えていくホラーとか?」


「それは、確かにホラーだが。いや、そうじゃなくてね四番、ネタが欲しいわけですよ。何かテーマ的な。あ、聞きながら書いてるのをのぞくなっ!」


「ママ? こうやって書いているのを見てるうちにパソコンに人が吸い込まれて消えていくようなホラーはどう?」


「うんと、それで一番先に消えるのはママか五番だけど?」


「ママ、マシュマロ焼いていい?」


「四番? 今そんな話をしている……あ。行ってしまった」


「ちっ、役に立たない娘たちだ」


 なんかネタもらったらさくっと妄想できるのに。でもアイスコーヒーを入れてくれるようなので良しとします。あ、五番がこっちに戻ってきた。手に焼いたマシュマロを持って。


「あのね、ママ。お母さんに貸してもらったホラーな本を読んでたら寝てて、それで気づいたら本の中に入ってて、それで人がどんどん消えていって、そんでね、お菓子を作るんだけど、作ってるうちに一人ずつ消えていくみたいなそんなお話どう?怖いお話。で、気がついたら目が覚めていて夢だったっていうね」


「それってただの夢なのでは? それか、夢オチ……? あ、行っちゃった。まあいいか」


「あのねお母さん! 地震で車に轢かれて死んじゃって、気付いたら異世界に転生してて、それで本が好きで、なんかねそれでね」


「もういい、四番、そんな本好きの異世界もののアニメ最近見過ぎだ。もういいよ、君たち、向こうへ行ってくれ。お母さんは楽しく妄想をしたいのだ」


「えー」


 ダメでした。小学生の発想は最近見てる異世界もののアニメの中にあるようで。くっ! 折角の貴重な妄想日記と久しぶりのAstrixがもったいない!


「お母さん、読んだら幸せになれるお話がいいよ」


「五番、わかった。お母さんそういうの目指している。そして、口の周りに溶けたマシュマロが……、あっ、行ってしまった」


 そんなことを書いていたら、小学生作家の「DITinoue(上楽竜文)くん https://kakuyomu.jp/users/ditinoue555」が、伝書猫完結報告の近況ノートにコメントをくれた。


《おめでとうございます!!!!でも・・・・・全く読めてないんですよ(涙)申し訳ない。これから多分少しずつになっちゃうかなぁと思うんですけど、読みますね!!読み終わったらレビュー書きたいです!!》


「ダメだー! それは少し大人のお話だよー! ちょっとお兄ちゃんのいろいろとか書いてあるし、ちょっと主婦の妄想も書いてあるし、それってダメだって!」


 と急いでコメントを書いて、しかもその上のコメントがかなりやばい近況ノート。こちらなのですが、(https://kakuyomu.jp/users/kazuchiai/news/16817139554521255553)最近仲良くしてもらってる大好きな悠木さんとのやりとりが……。


悠「あれっ?今日は深夜の更新がない……」


和「リアルタイムでまぐわってたもんで。どやっ♡」


悠「参りました」


 そんなこと書いていたら、なんと関川君を読み始めてコメントまでくれているー!


「ダメだって、ダメだって小学生に関川君はダメだってばー!」


 急いでコメント返信するけれど、先に進んで、また次のコメントを入れてくれている……。


「戻ってこーい!小学生男子には関川君はあかんのだわー! ……あああ、まともなコメントがきた……」


《実家の料理が恋しくなるってやっぱありますよね~子供やからそれほどわからんがwww料理と恋って結構マッチするもんだと思うんですよ。実際、僕もアジコイで書いてますが、和響さんのやつって料理と気持ちがすごく会ってるなぁと思います。ただ絡めてるわけじゃなくって自分に重ねられる感じになるんですよね。近況ノートとかで実際に作った物とか見てみたいです✨》DITinoue(上楽竜文)


「まじで……。でもそうか。脳内にえろっぽい妄想が浮かばない子が読んだら大丈夫……なのか……? はっ! てことはそれエロいからって言ったらあかんのやん? 寝る子を起こす的な!?」


 どうしましょう。それエロいからお子さまはまわれ右ー!ってコメント返しをしちゃいました。でもそれを読んでくれたのか、関川君を読むのをやめてお星様をくれたようです。なんてええ子なんやー!もう本当に、この作家さんすごいです。プロフィールから紹介させていただきます。(勝手に紹介&コピペすいません)


DITinoue(上楽竜文)https://kakuyomu.jp/users/ditinoue555


《2021年8月からカクヨムを始めました。あんまりうまくはかけない

かもしれませんが、みなさまどうぞよろしくお願いいたします。

アドバイスだったり先輩方、ぜひご指摘ください。

まだ、文章能力もついてないダメな小学6年生ですけど(笑)

はてなブログでも、頑張ってますが、最近はコンテストのため

ブログ更新できてないのが、最近の悩みかな?スニーカー大賞とかで

小説家デビューもちょっと狙ってます。そんなかんなで、

頑張って小説執筆に励む、小学6年です。コロナ禍で、色々ある中で、

カクヨムは、僕の最高の時間の1つになっています。

力いっぱい、書いたり読んだり頑張っていきます!よろしくお願いします!!》


 すごない? すごすぎないですか? 小学六年生といったらうちの三番と同じ年ですよ? もうびっくりです!それに作品も面白い! 大人じゃないから書ける作品でもあるような気がしています。それに最近は自分で自主イベントも立ち上げていました。なんて素晴らしい才能。


 なんてことを書いていたら、もうすでに3,000文字も書いてしまったので、本日はこの辺で。今日もお読みいただき、誠にありがとうございました。



**********


昨日ニュースでウクライナの子供たちが学校が破壊されて、地下鉄内で授業を受けていると紹介していました。その指導をしている先生のお話も聞いたのですが、胸が締め付けられる思いでした。


子供はなにも悪くない。何にもしていない。大人が勝手に争うのはしょうがないけど、お願いだから子供たちから学ぶ時間を奪わないで欲しい。子供たちの魂を戦争なんてもので奪わないで欲しい。そう思わずにはいられません。



はやく世界中の子供たちが安心して自分のやりたいことを見つけ、やりたいだけ挑戦できる、そんな未来になりますように。







――黙祷






神様、お願いです。

世界中の子供たちに、平和を。






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