オペレーション✖️シールド〜周りのエロい声が凄すぎて僕の防御（理性）を貫通してきます。誘惑が強いけどスキルの裏効果と派生で最強の盾使いを目指すッ！〜

第76話 これで終わりだッ！？

　心の中で『ゴリ先生ぇぇッ！』と叫んでいるとレアルさんの大斧がブンブンッ、と音を鳴らしながら間髪入れずに襲ってくる。

　獣のように叫びながら迫る大斧を避け切れなくなったら──確実に死ぬ。

　そんな事が脳裏をよぎった僕は盾を空中に固定させて次々と飛び移りながら退避している。

　これはユーリの時に試した戦術で、空中にいたら相手の攻撃手段も限られるから避けやすくて意外と便利だ。

　しかも一方的な展開にだって出来るんだ！

　……普通ならね……格上には回避専用となるけど……。

　現在も盾で遠距離攻撃をしているんだけど、簡単に壊されて、お返しと言わんばかりに大斧の衝撃波が襲ってきている。

　姉さんは攻撃を避けていたけど、この人は攻撃が当たっても無視して特攻してくるタイプだと思う。

　たまにジャンプして攻撃されるのを紙一重でなんとか避けれてはいるけど、このままだとやられるのは時間の問題だろう……。

　この人はきっと心の中で『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァッ！』と某漫画のような台詞を言っている気がする。

　対する僕の心の中では『無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理ィィィッ！』と叫んでいる。

　他にも『このゴリラッ！　さっきから腕組みしてないで、さっさと止めろよッ！』とも叫んでいる。

　ゴリ先生は一応こちらに注意を向けてくれるが止める気配が全く無いッ！

　あのゴリラがやったのは吹っ飛ばされた皆が巻き込まれないように保護した事ぐらいだ。そしてまたデレデレと女性教師に鼻の下を伸ばしている。

　皆はテントに移動されてしまったから戦闘不能扱いをされているので【治癒盾（リカバリーシールド）】が使えない……レイドバトルがタイマンになった件についてッ！

　仕方がないので、小さい盾で【治癒盾（リカバリーシールド）】を使用して湿布のように貼り付けて自分を回復している。

　あぁ、治癒盾（リカバリーシールド）って気持ち良いな……じんわり回復する。

　今度からはこれを採用しよう。これなら回復手段としてありだ！

　そんな事を上空でしていると──さすがに拙いと他の先生がレアルさんを止める為に介入するが、触れる事なく吹き飛ばされて戦闘不能にされていく。

　先生が止めれない試験官なんか用意すんなよ！　こんなもん、どないせーちゅうねんッ！　と関西弁で話してしまうぐらい結構厳しい状況だ。

　上空にいるからまだ余裕があるんだけどね……。

　しばらくすると、ゴリ先生以外の先生（女性を除く）が全滅した。

　さすがにゴリ先生と話している女性の先生も慌てている。

　話を聞いてみよう──【聴覚】を上げる──

「ゴル先生！　拙いですよッ！　受験生が死んでしまいますッ！　なんとかしないとッ！」

「はっはっは、大丈夫です。私が危なくなればちゃんと間に入りますとも。それより今晩食事などいかがでしょうか？」

「いやいやいや、そんな場合じゃないですからッ！」

　──と、こんな感じだ。

　僕は思うんだ……職務をしっかりしないといくら凄くてもモテないと……。

　僕はこのタイマンを止める為に思考を貼り巡らせる──

　一応──案はある……だけど、僕が社会的に抹殺されてしまうかもしれない上に成功するかもわからない。

　やっぱり、あのゴリラも使おう──

　おわッ？！　──ヤバいのが来るッ！？

【直感】先生達の警鐘が鳴り響く──

　レアルさんに視点を戻すと凄い圧力（プレッシャー）が僕を襲ってきた。

　注視していると、レアルさんは大斧に凄まじい魔力を込め始める。

　おそらく──属性魔法が乗った攻撃だ。

　母さんが使うような必殺技であれば暴食盾（シールドグラトニー）は機能しない。

　ここは盾反射（シールドリフレクション）しか選択肢が無い。

　僕も同じく魔力を込めて準備をする──

　ただ、どんな攻撃で来るのか予想が出来ない。

　広範囲攻撃であれば今の僕じゃ逸らすのが精一杯で、周りに被害が出てしまうかもしれない。

　せめて単発攻撃であってほしい──

　そう思っているとレアルさんは大斧を振りかぶり──

　投げたァァァァッ！？

　属性は──風だ。周囲を巻き込むように回転しながら進んでくる。これなら盾反射（シールドリフレクション）で対応可能だ。たぶん！

　僕は迫る大斧を盾反射（シールドリフレクション）で逸らすように当てる──

「──この斧、おっもッ！」

　巨大な斧は遠心力で威力が増大し、更に風の巻き込む力が働いていて身動きが取れないッ！

　なんとか切り傷だらけになって逸らす事に成功するが、風の余波でバランスを崩して落下する──

　盾を出している暇は無い。

　なんとか着地した瞬間──

　レアルさんは目の前で拳を振り抜こうとしていた。

　僕は盾を重ねて出現させ、少しでも威力を殺すようにして、盾反射（シールドリフレクション）と『アクロバティック』でなんとか乱打を回避していく。

【直感】先生と『危機察知』や『見切り』先生いなかったらとっくに沈んでる。

　やっぱり、さっき思いついた作戦を実行するしかない──

　僕は再度『感覚共有』を使う──

　共有するのは──2度と男には使うまいと誓った──

　──【性感度】大先生だッ！

　もう、なりふり構ってられないッ！

　ある意味最強の大先生と『絶頂』コンボなら意識を飛ばして終わらせられるかもしれない。

　この状態で効くのかわからないけど……まぁ、僕は『気絶耐性』があるから意識は飛ばないはず。

　だけど、股間がえらい事になるのは間違いない。

　それに効果が無かった時の為に──更に保険で──

「──この糞ゴリラァァァァッ！！！！　そんなんだからモテないんだよッ！」

　好感度1の『挑発』をしながらゴリ先生に叫ぶ──

　我を失った野生のゴリラはこれで動くはず。

　──良しッ！　『感覚共有』発動だッ！

　大先生達──頼んますッ！

　僕はその瞬間──全身の力が抜け、股間に違和感が襲い、崩れ落ちて両膝を着いて動けなくなったので大先生を解く。

　気になるレアルさんの目を見ると、正気に戻っているが──繰り出した拳を引っ込める事が出来ないようで、威力を保ったまま拳を放ったままだ。

　当たる──

　そう思った瞬間──視界からレアルさんが消える。

　正確には大剣が僕とレアルさんの間に突き刺さっている状態だ。

　やったのはゴリ先生だ。

　拳は大剣に接触して粉々になるが僕は急死に一生を得る事に成功する。

「ふぅ……なんとかなった──「なってねぇよッ！」──いったぁぁぁッ！？」

　ゴリ先生の拳骨（ゲンコツ）を喰らった僕はその場にのたうち回る。

　気持ち良さは一気に激痛に変わる。

　頭凹んだかと思ったよ！？

「──レアルは──正気に戻ったようだな……」

「いやーすいません。まさか子供相手に『狂化』するとは……誰も殺してませんよね？」

「ギリギリな……」

「お恥ずかしい限りです。まさかカイルさんの息子があそこまでやるとは──あれ、彼は？」

「どうやら、そこで回復してるっぽいな」

　そう、僕は拳骨を喰らった後は濁った盾で作った箱に入って治癒盾（リカバリーシールド）を使用しつつ、パンツを履き替えている所だ。

　バレる前に事を済ますッ！　レアルさんも狂化が解けた理由はわかっていないようだし大丈夫のはずだ。

　しかし──初めて大先生と『絶頂』のコンボを自分に使ったけどヤバいなと再認識した。

　時間にしたら1秒ぐらいしか発動してないけど──

　……大先生……ありゃあ、ダメですよ……。

　一瞬でも、とてもじゃないけど気持ち良すぎて動けない上に意識が飛ばないから生殺し状態だった……。

　でも、『気絶耐性』があったら意識を失わないという事がわかったのは収穫だな……。

　さて、パンツは『無限収納』の中へッ！

「いや〜、死ぬかと思いましたねッ！」

　しれっと治癒盾（リカバリーシールド）を解除して2人に話しかける。

「すまないね……だが、ロイ──生き残れた事は誇って良い。あの状態だとAランク冒険者以上しか基本はやり合えないからね」

「まぁ、ヤバかったら今みたいに俺が助けたがな。さぁ試験は終了だ。帰ってゆっくり休め」

　レアルさんの言葉は素直に嬉しい。

　だけど、このゴリラには「何言ってんだッ！　ならさっさと助けろよッ！　脳みそまで野生化したのかッ！」と言いたくなったけどね！

　しかし、やっと試験が終わったな……。

　周りで見学してた人達も僕に盛大な拍手をしてくれている。

　とりあえず、僕の社会的地位はギリギリ守られ、『感度操作』はバレていないはず。そして目立つという当初の目標は達成されただろう。

　最後の最後は自分の尊厳を犠牲にして──だけど……。

　あぁ、夕日が目に沁みるぜ──

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ここまでお読み頂きありがとうございます！

次回更新も未定です。出来るだけ早く仕上げれるように頑張ります。

良ければ、新作の異世界ラブコメを暇潰しにでも見て頂けると幸いです。

ラブコメ週間ランキング最高14位になるぐらいには面白いと思います！

【転生したら破滅フラグが凄すぎたので、へし折ったらデレたキャラ達が蔓延した件について〜転生魔王は¨幸せ¨を所望する〜】

https://kakuyomu.jp/works/16816927861692574031

少しシリアス寄りではありますが、面白く出来ていると思います。

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