第160話 懐かしい声

更新遅くなり申し訳ございません!!!!!



---------------


予定よりも大幅に延長しながらも、何とか新衣装のお披露目が終わって全体曲へ。

途中雑談を挟みながら数曲をこなして、とうとう長かったイベントも大詰めを迎えている。


<アイン>『いや~歌ったね~』


<ラムネ>『いつもの3倍くらい歌いましたね』


<ク ロ>『はは、明日の喉が心配だね』


<しゃちょー>『つ、つかれたぁ』


<マネちゃん>『歌って踊るおっさんしゃちょー。シンプルに笑います』


<しゃちょー>『運動音痴なくせに張り切ってたマネージャがなんか言ってら』


<マネちゃん>『何が言いたいんです?』


<しゃちょー>『それはもちろん『BBA』おいアイン!』


<マネちゃん>『二人は後で懲罰室に来るようにお願いします』


隠れ新要素の虚ろ目で二人に圧をかける。


<しゃちょー>『なんだその部屋!事務所にそんな場所ないぞ!』


<ラムネ>『テロップさん曰く、「あります」とのことですけど...』


<しゃちょー>『え?何で俺の事務所に知らない部屋あるの?俺、社長だぞ?』


<アイン>『まあ、所詮は社長だからね』


<ゆ い>『じ、時間的にもう2曲くらいだね』


流石にこのタイミングでの脱線は危ないので軌道修正を始める。


<しゃちょー>『え、まだ歌うの?ちょっと休ませてくれ~喉が限界』


<マネちゃん>『同感です』


普段あまり...と言うか全然歌わない二人はもう限界値を迎えようとしていた。いや、よくここまで歌えたというべきなのだろうか。


<???>『では、お二人の休憩も兼ねて私たちに時間をくださいませんか?』


今日一度も聞こえてこなかった声が会場に凛と響いた。


<アイン>『え!?ええっと...ど、どちら様?』


<???>『酷いですね。マスターを忘れてしまったんですか?』


<アイン>『え?知らないけど?』


<???>『私です!円ですよ!そろそろ泣きますよ!?』


一部首を傾げていた観客が名前を聞いて驚きの声をあげ始める。


< 円 >『おや、私のことを覚えていてくれた方が居たのは意外でした。ありがとうございます。あ、今そちらに行きますね』


白いフラッシュのような光がステージ全体を包んだと思えば一瞬でそれは治った。


< 円 >『改めてまして皆さんお久しぶりです。セカプロ0期生、円です』


綺麗なお辞儀をしながら当時と変わらない挨拶をする。


シンプルな白いシャツに白いパンツ。至る所に金と銀で刺繍が施されているが、激しい主張をすることはなく、それを纏う円をより一層際立たせるデザイン。


当時と全く変わらぬ姿で円は再びファンの前に姿を現した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る