第147話 午後の部開始!
お昼休憩の時間が残り少なくなり、観客たちも続々と会場にもどってきている頃。少し早いがメンバーたちも準備に勤しんでいた。
「機材の最終チェックはどうなっていますか?」
「終わってます!問題なしです!」
モーショントラッキング装置を一足早く装備できたゆうきは、午後の部開始時間が迫るにつれて慌ただしくなっていく現場を見て若干そわそわしていた。
「ゆうきくんに手伝ってもらう程の事ではないですよ」
「でもボク、今手が空いているし...」
「イベントの時はいつもそうですよ、逆に彼らの仕事を取らないであげてください」
柊はゆうきの肩に手を置いて優しく言った。
「じゃあ、何していようかな~」
「午後に備えて力を蓄えていてください。ゆうきくんはあまり心配していないんですが、くれぐれも他のメンバーの様に台本を大きく外れないようにだけお願いします!」
後半になるにつれて、肩に置かれている手に力が籠る。
「そ、そんなにですか?」
「多少ならいいんです!しかし、あの三人の魔の手に掛かると余裕で尺が30分近く伸びるんです!そこの調整がすっっごく大変なんです!」
「お、お疲れ様です」
ゆうきにさらに接近して力説した柊は他のスタッフと一緒にまた別の所に行ってしまった。
そうこうしているうちに他のメンバーも装着を済ませてこちら側にやって来た。着々と午後の部へと進んでいくのだった。
◇◇◇
予定時間よりもはやく観客達が戻ってきたので、それに合わせて午後の部の開始時刻を早めた。そこにはさっき柊さんが言っていた事もきっと含まれているのだろう。
<アイン>『それじゃあ午後の部を初めて行くよー!』
<ラムネ>『みんなはちゃんとご飯食べたのかしら?』
<しゃちょー>『ま、俺は食べてないがな!HAHA』
<アイン>『え〜ちゃんと食べないとダメだよ〜』
<しゃちょー>『お前が俺の弁当ぜーんぶ食ったからだろ!』
<アイン>『そうだっけ?』
<しゃちょー>『ついさっきのことを忘れるんじゃねぇ!』
<六道>『まあ、しゃちょーも落ち着いて』
<しゃちょー>『落ち着いていられるか!さっきはいいと思ったが...食の恨みは半端じなないんだからな!』
<六道>『気持ちは分からんでもないが...な?』
<アイン>『そーだそーだ!もっと言ってやれ六ちゃん!』
<六道>『お前は火に油を注ぐな!』
<アイン>『てへっ!』
<ゆ い>『この辺にしておかないと先に進まないよ?しゃちょーもご飯食べれなかったのは残念だけど、それ以上言っちゃうと、ね?』
<しゃちょー>『で、でも!俺の鮭弁がぁ...』
<ゆ い>『今度ご飯作ってあげるから、ね?』
<アイン>『ゆいちゃんゆいちゃん!私には?』
<ゆ い>『アイン先輩は煽りすぎ!だから無しだよ!』
<アイン>『そ、そんなぁ〜』
<ゆ い>『とーぜんです!』
ゆいは両手を腰に置いて胸を張ってみせる。
<六道>『...成長したな』
<ク ロ>『それはどこを見て言っているのかい?』
<六道>『え?あ!別に変な意味ではないぞ!?』
<ク ロ>『本当かなぁ?』
クロ達に少し白い目で見られている六道をよそに、午前と同じようにテロップが姿を現した。
『素晴らしいですゆいちゃん!』
<ゆ い>『へ!?なんで!?』
そして、テロップからも褒められるゆいであった。
ーーーーーーーー
1週間以上もおやすみして本当にごめんなさい!
リアルが忙しかったり、キーボードにレモネードをぶっかけたり...
いろいろ重なってしまった結果こうなってしまいましたm(_ _)m
今週のどこかでサポーター限定SSを公開するので良かったら是非!
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