第14話 料理配信!~調理編~

『前置きが長かったけど早速始めていくよ!材料はこちら!』


ボクはそう言って材料を書いてあるpopを表示させる。


◇◇


(二人前)

豚ロース肉(とんかつ用)…2枚

塩コショウ…適量

小麦粉・パン粉…適量

卵…1つ(お好みで)

オリーブオイル…大さじ2

バター…小さじ2~大さじ1(お好きな量で)



◇◇


【コメント】

 :お好みと適量が多くて草

 :あまり量にこだわらなくていいのは楽

 :好みで調整しやすくて良いわね


『量に関しては、ほんとにお好みで調整してね!早速作っていくよ!』


そう宣言してボクは調理に移っていく。



『まず最初にお肉を筋切りしていくよ!筋がなかったらやらなくても大丈夫!』


そういいながらボクは普段通りに包丁を動かしていく。


 :調理音助かる

 :良いマイク使ってるんだろうな~

 :音からして本当に手馴れてる


『自炊してるとみんなこうなるよ?』


台所に置いてあるタブレットで時たまコメントを見ている。

さすがに調理中は見ないよ?


『次はラップでお肉を挟んで...ミートハンマーで厚みが半分くらいになるまで叩いていくよ!』


マイクのボリュームを少し下げてからミートハンマーを使ってお肉を叩いた。


 :良いマイクのおかげで響いてくるww

 :ちゃんと音量下げてくれてる!

 :優しみ

 :これって、ミートハンマー?じゃないとだめなの?


叩き終わったら、コメントを少し確認して質問に答えていく。


『お肉を叩くのは別にこれじゃなくてもビンとかでも大丈夫だよ!でも、割れたりしたら危ないからあんまりオススメしないよ』


 :かなりしっかりした解説入れてくれるの助かる

 :メモ片手で配信見てるわ

 :気を付けるね!パリーン

 :割れてるww


『次に行くよ!お肉のラップを外して塩コショウを両面に振ってね。その次に同じく両面に小麦粉を薄くまぶしていくよ!この時にラップを下に敷いておくとお掃除が楽になるからオススメだよ!』


 :なんか俺でもできる気がしてきた

 :俺も


簡単なレシピだからスムーズに進んでいくのが楽でいいな~


『小麦粉をまぶし終わったら、卵を溶いておいたものにお肉をつけるよ!両面に着いたらパン粉をつけるよ』


しゃべりながら料理をするのがだんだん慣れてきた。


『パン粉をつけたら余分なパン粉は、はらっておくよ』


 :明日の晩ご飯これにしよ

 :ゆいちゃん二人前作ってるけど大丈夫??


『心配してくれてありがとう!でも大丈夫だよ、ボクのお姉ちゃんが今日来てくれるからその時に食べるよ!』


 :ゆいちゃんの姉になりたい人生だった。

 :ずるい

アイン/Ain

 :あれ?私の分は??


『そろそろ仕上げだよ!フライパンに、オリーブオイルとバターを入れて中火に掛けるよ!お肉を入れる合図は溶き卵をお箸とかの先に少しつけて、フライパンに置いたときに卵が焼けるようになったタイミングだよ!』


そういいながらボクもフライパンの温度を確認する。


 :コンロ助かる

 :実家に帰った気分

 :ASMR的なあれだ


『そろそろいい感じだからお肉を投入~』


そういいながらお肉をフライパンに置く。それと同時にジューといい音が鳴り食欲を引き立ててくる。


 :さっき食べたばっかなのに腹減ってきた

 :奇遇ね

 :俺もだ


『裏返すタイミングは、焼き面がきつね色になってきた時に裏返すと、色もばっちりで火も通っているよ!』


 :いい音~

 :完成が楽しみ!


コメントをチラチラと見ているとお肉が良い感じの色になってきた。


『そろそろいい感じだね!それじゃあ、よいしょ~』


そういいながらボクはお肉を裏返す


『うん!綺麗な焼き色になってる!これは期待できるぞ~』


少しの間、コメントを見ながらみんなと焼きあがるのを待っていた。



『そろそろいいみたいだね、キッチンペーパーに移して少し油を切るよ。せっかく少ない油で揚げ焼き?状態にしたのにここで油をとっておかないとしつこくなっちゃうからね』


 :俺ならもう齧り付いてる

 :甘いな、俺は丸飲みしている

 :やけど不可避w

 :oh...

 :草


『油も切れたし、お皿に盛りつけて....完成!』


キッチンペーパーで軽く油を切ったのでお皿にお肉を乗せる。


 :食べたい

 :同じく 

 :上に同意

 :仲間!


『マイクとかの設定があるから少しの間だけミュートにしておくね!ごめんなさいです!』


そう言ってボクはテーブルにお皿を持っていき、機材の準備をして実食の準備をしていくのだった。

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