第21話
私は鼻歌が出そうなほど機嫌よくキッチンに立っていた。
何を隠そう、今日は私の誕生日である。
私は初めてキッチンを使う日を誕生日と決めていた。キッチンそのものは早めに出来ていて、使用許可も降りていたが、せっかくの誕生日プレゼント、せっかくの初使用の日。私はそれを忘れられないものにしたかった。だから初使用日を誕生日に決めたのである。
その事を伝えていたせいか、前日にはパントリーも保冷庫もぎっしりと材料が詰められていた。
なんともありがたいことである。
「陛下には足を向けて寝られないなぁ〜」
私はパントリーを覗きながら呟いた。
ちなみに、キッチンには誰もいない。
ここは離れの中にあるので、監視が必要ないと判断されたのだろう。
キッチンがあれば私は離れから出る理由は早々できないと思われる。
私は離れから出ない、侍女や近衛達は私の監視が必要なくなる。キッチンのおかげでwin-winの関係性ができそうだ。
「何を作ろうかな〜」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます