第9話
侍女が出て行ったことを確認すると私はプレゼント候補に考えを集中する。
何にしようか? 欲張りすぎは良くない。
あまり欲張ると図々しく思われて何一つ希望が通らないことになる。
こう言うときは希望が通りやすそうなものを選ぶのが肝だ
私は欲しいもののを頭の中にリストアップする。
① 学校に行けるか、先生に来てほしい
② 街に行きたい
③ 話せる相手(友達かコンパニオン)が欲しい
④ キッチンが欲しい
⑤ 乗馬を習いたい
私がいますぐ思いつくものはこの5種類だ。
さて、どれにしようか。
簡単そうだが、なんとも微妙に難しい気がする。
①の学校については、来た日に通えないと言われている。
これをもう一度希望するというのはいまいちな気がする。良くて子供のわがまま。悪くすると話を聞いていなかったのか?と機嫌を損ねる可能性がある。
②の街に行くことは大丈夫な気がする。 けど、一回限りになりそう。
私は仮にも他国の王女だ。人質としての立場もある。
表向きは留学だとしても。だ。
それを一度きりならともかく、行きたいときにいつでも出かけさせてもらえるとは思わない。
③の話し相手は侍女さんたちになりそう。
見知った人間の方が話しやすいだろう、とか言われそう。
それではつまらない。
私は新しい話し相手が欲しいと思っている。生活に彩りをが欲しいと思っているのだから
④のキッチンはどう言って希望すれば良いのか分からない
普通の王女はキッチンが欲しいとか思わない。というか、その考えすら浮かばないと思う。
お茶を入れるのも料理をするのも人にしてもらうものだと思っているから
私は前の生活があるから自分でしたいと思っているけど、普通の王女はそんなことは思わない。
というか、自分で料理をするとか考えつかないと思う。
そうなるとキッチンが欲しい理由が思いつかない。
⑤の乗馬はぎりぎり大丈夫かな~
乗馬を趣味にしている貴族のお嬢さんもいるし、私の年齢では早いかもしれないけど…
嗜みとしてという理由ならいける気ががする。
私は考え込む。
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