第62話いつものメンバー
そして、ゆくゆくはブレットとの間に、わたくしたちの子供を……な、なんちゃってっ! ま、まだ少し早いですわよねっ!
で、でも、近い未来の事でもありますし、今からイメージトレーニングを積んで置くことも必要ですわよね……そして、子供を身篭るという事は、そういう行為をするわけで……。
「どうした? 顔が赤いぞ?」
「な、なんでも御座いませんわっ!! そ、そんな事よりも今日はこれからいつものランゲージ家の会議室で作戦会議を致しますわよ」
「分かった。 それで、今日は何を話すんだ?」
「それはついてからのお楽しみですわ」
そんな事を話しながら私とブレットは同じ馬車に乗り、挨拶をしてくださった生徒たちへ挨拶を返しながら帰路へつく。
そして、そのまま私たちはいつものメンバー(わたくしの血縁者であるいつものメンバーであるお父様、お母様、兄上、義理姉)が既に揃っている会議室へと入る。
兄上と義理姉には国家転覆の反逆罪の汚名を被るかもしれないというリスクを背負っていただいている為本当に頭が上がらない。
「それでは始めましょうか」
そして、いつもの報告がまず始まる。
「来月からは税収と給与で渡す貨幣は全て紙幣へと切り替えていこうと思っている。 王国サイドに睨まれてはいるが大馬鹿息子がやらかしたツケのせいでこの程度ではまだまだ此方へクレームを入れる事すらできないであろう。 本当、カイザル殿下様々だな」
「はい、それでよろしいかと思いますわ。 お兄様も、お姉さまも銀行経営とタリム領の財務整理にはいつも助かっております。 ありがとうございますわ」
これで、タリム領は発展して行っているのに【金貨】としての動きは発展する前と同等であり、王国へ収める分の納税額も今まで通りで良いだろう。
未だこの世界での紙幣はタリム領でしか価値がないので、この領地から出れば紙切れ同然の物を王国に貨幣として納税してもゴミを送るだけなので、王国側はカイザル殿下の事がなくてもなかなか言い出せなないはずだ。
今頃宰相あたりが苦虫を噛み潰している事だろう。
しかしながらここ最近ではタリム領周辺、商人が行き来する周辺でタリム領で使われている紙幣が、貨幣として使われ始めているらしいので、広まる前に給与を紙幣に切り替えて納税から逃げるのには絶好のタイミングかもしれない。
そんなこんなで銀行、農業、治安、建設、学校などなどの報告がある程度で終わったところでついに本題である。
「それでは、ある程度必要事項は話し終えましたので、次に本題へと移りたいと思いますわ」
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