第226話 殴ってでも止めたいくらいだ
そして女性陣は何故かお腹をさすっているではないか。
一体ラフィーはこの者達に何をしたというのか。
それら状況証拠からある程度想像はつくというか、最早それしかないという答えが頭の中に浮かんでいるのだが、俺はそれをラフィーに聞くのが怖いと思ってしまい躊躇するも聞かなければ今後かなり面倒臭い事になりそうだと思い、自分を奮い立たせて聞いてみる事にする。
「ラフィー……」
「はいっ! ご主人様っ!! なんでも命令してくださいっ!! ご主人様のご命令とあれば私、なんでもしますからっ!!」
ん? 今なんでもするって言ったよね? とネットのノリに流されそうになったのだが、流されてはいけないと気を引き締める。
「いや、そうじゃなくてだな……ラフィーはこの人達に何かしたのか? 男性は内股で立っているのも辛そうだし、女性はお腹をさすってるし、そして男女共に目のハイライトが消えている気がするんだが?」
「はいっ!! それはもうこの者達の桜? の花びら型に切り取られた耳を見ていただければ私が何をしたのか分かると思いますっ!!」
そしてラフィーは俺の問いに対して笑顔でそう返してくるではないか。
そのラフィーの言葉を聞いて内心『あー……やっぱりか』と思うのだが、まだ
限りなくそうである事は百に近い確率で間違いないとは思うのだが、そこに一パーセントでも可能性があるのであれば──
「そうです!! 去勢しましたっ!!」
──と思っていたのだが、やっぱり俺が思っていた通り去勢されていた。
「ちなみに男性は単純に金的で、女性には衝撃を内部に伝えて内臓にダメージを与える技で去勢しましたっ!!」
そしてラフィーは褒めて欲しそうにしながらそう説明するではないか。
いった誰がラフィーにこんな事を教えたのか。 教えた奴は出てこいっ!! と思うのだが、去勢したという者達のカットされた左耳がご丁寧に桜の花びら状であるところをみるにどう考えても俺しかいないんだよなぁー……。
ラフィーにおそらく過去の俺が地域猫的な何かの話したのであろうが(記憶に残っていない時点で間違いなく面白半分でしたのだろうが)一体誰が、地域猫の話がこんな結末になると予想できようか。
とりあえず過去に戻れるのならばその時の俺を殴ってでも止めたいくらいだ。
そして彼ら、彼女らを正常の身体に治してやってもいいのだがその場合は俺の能力が漏れ出ないように俺の奴隷になってもらうしかないわけで……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます