第444話 やっと出発できるようです? (11)

「う~ん、やっぱりそうか……。そうなるか、あっ、はははっ」と。


 沙也加が笑い誤魔化し始めるから。


「沙也加、あんたちゃんと分かちょぉたんじゃねぇ」と。


 みゆきの奴が感心、頷きながら呟くと。


「私もみゆき先輩の言う通りで沙也加先輩は唯我独尊タイプだから国の国民の事など考えるとは思わんかったけぇ」と。


 美紀も感心しながら頷くと。


「ほんまよね。美紀の言ぅ通りじゃけぇ、家の総長が仲間以外の他人の事を考えられるような人間だと思わんかっだよ。ねぇ、皆?」

「うん、うちも思わん、かったぁ」

「ああ、私も」

「家のリーダーは自身が思うがまま生きちょぉると思ぅちょぉったよ」

「うん」

「確かに」

「ええ」と最後にはあいつ、沙也加のツレ、後輩達……。女性ばかりの暴走族【堕天使】のメンバー達が首肯しながら納得をするから。


「あんたら総長のうちのことをなんじゃと思ぅちょぉるん。えぇかげんにしんさいよ」と。


 沙也加の奴がプンプンと鼻息荒く不満を漏らし始めるから。


 エルや翔子、美紀達も含めて、沙也加のチームのメンバー達も一斉に仲良く苦笑いを始めだすから。


 更に沙也加の奴が不貞腐れ、不満を漏らし始めだすといつまで経っても地元の先輩、ツレ、後輩達とツーリングとドライブを兼ねた初日の出と初詣へといくのが遅れるから。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る