第437話 やっと出発できるようです? (4)
「はぁ~ん、美紀はお母さんと仲が良いんだ?」と。
零の奴が何だか不満のある顔、声音で呟けば。
「えっ! もしかして二人は仲が悪いの?」
「そ、そうなの? 美紀さんと零さん?」と。
また翔子とエルの二人が自身の両目を大きく開けながら二人へと問えば。
「ああ、そうなのよ。この二人……と言うか? 零が一方的に美紀の事が気に入らないのよね」と。
けらけらと二人の先輩である美幸が笑いながら呟けば。
「うち別に美紀のことが気に入らない訳じゃないですから」と。
零の奴がツンツン、プンプンと不満のある顔、口調でみゆきへと告げると。
「嘘を言いんさなんなぁ、零。あんた、中坊の頃からぶりっ子の美紀の事が気に食わんけぇと言っていたじゃない」と。
今度はみゆきではなくて僕に自身の単車、バイク、愛車を「一樹! 一樹~! うちの単車も見てぇやぁ~。カッコえぇじゃろぅ?」と告げ、訊ね、見せてきたマコが。
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