第71話 俺は魔王? (1)
『一樹、あなたは魔王……』
エルが僕に告げ、推しえてくれた言葉なのだが。魔王ってあれだよね?
そう僕が幼少の頃に、音楽の授業で習った時に聞いた言葉である、【魔王】らしいのだけれど。
僕はエルにそんな事を告げられても、自分自身が全くピン! とこないから。
(う~ん、魔王って何だろう?)と思い。
(今世間の賑あわしている、ノストラダムスの大予言書に書かれた、世紀末の恐怖の大王の事なのかな?)
僕は、自身の脳裏でこんな事を思案しつつ、アニメ、マンガのう〇星やつらのラ〇ちゃんみたいに、僕の許へと押しかけ女房……。
それもラ〇ちゃんのような宇宙からではなく。僕達が住む世界とは違う異世界……。聖戦士ダ〇バインの、バ〇ストン〇エルのような神秘な世界から来たらしい。エルフの精霊様……。女神、天女様と言っても過言ではないエルから僕は聞かされ。
『うん』、
『うん、うん』、
『そうなんだ』と僕はあいづちを打ちながら話を聞いたのだが。
最後までエルが僕へと告げ、説明をしてくれた話が、UFOや宇宙人話よりも現実離れをし過ぎているから。
僕は最後までエルの話しを理解できない、と言うか? 半信半疑だった。
でも僕はふとある事を思い出すのだ。
(……ん? あれ? 待てよ? 俺って確か死んだはずでは?)とね。
だから僕は、メス猫のようにゴロゴロ、ニャ~ン! と優艶に甘えているエルへと問いかけ始める。
◇◇◇
「エルさん?」
「何、陛下?」
「先ほど俺って、自分自身の首の骨が、ポキッ! と折れて死ななかったけぇ?」
僕の身体を貪り、甘える行為を辞め、見詰めてくるエルに。僕は、にへらと笑いながら尋ねた。
するとエルは、直ぐに自身の顔色を変えつつ。
「御免なさい。陛下……。本当にすいません……」
自身の瞳をウルウルと潤ませつつ、僕へと謝罪をしてきた。
「うぅん、別に良いよ。エルさん。僕の事は別に気にしないで」と。
僕は、自身の瞳を潤ますエルへと気にするなと告げ。
「……只、僕自身が、自分の身の上に何が起きたのか、未だ把握できていないと言うか? 様子が分っていなから。僕自身が確認のために尋ねただけだから。エルは気にしなくてもいいよ」と。
僕は、今度はエルへと満身の笑みを浮かべつつ告げれば。
「陛下~。本当にありがとう~。愛している~」
エルは僕の言葉を聞くと上機嫌だよ。自身の言葉の語句を伸ばしつつ、甘え声で言葉を返してきた。
それも僕へと直ぐに抱き付き、チュウ──。接吻だよ!
それも雨嵐のように弾丸でチュチュと打ち込んできた。
でッ、最後には普通に深々としたキスを僕におこない。エルは舌を絡め堪能をしてくる。
そして間が開き、時が経てば、エルは僕とのキスをする行為を辞め──。満足そうな表情で、僕の顔を見詰めつつ。
「陛下もいけないのよ。生娘だった私に対して、オスとしての性を剥き出しにして、いかがわしい事……。いくらあなたの物である私の看病……。身体の汗や汚れを拭くにしても私を起こしてから一言告げるべきではないですか、陛下?」と。
「そうでしょう?」と、エルは苦笑いを浮かべつつ、僕に尋ねてきた。
「うん、そうだね」
僕はエルの説明、と言うか? 説教を聞き終えれば頷き。
「ごめんなさい」と謝罪もした。
そして僕は俯き反省をおこない始めだすと。
「まあ、早く、妃の私に種付けをしたい気持ちも解らないではないですが。それでも私が起きで。私の許可を得てからいかがわしい事と、言うか? 愛し合うことはして欲しかったです。陛下?」と。
エルが僕に不貞腐れ、と言うよりも、拗ねてかなぁ?
まあ、僕に、自身の頬を可愛く膨らませながら不満をブゥ、ブゥと、豚ちゃんのように告げてきたから。
「ごめん」と、僕は再度エルへと謝罪をいれた。
まあ、入れたのだが。
僕自身、ここまできて言い訳をするのは余り良くはないから。エルにはちゃんと謝罪をした。
そしてエルを僕の妻として向かい入れ──。エルが人間ではない精霊様であろうとも。僕がエルの事を一生守り、養いつつ、二人で共に、この日本で暮らしていくのは。僕自身も何の不満もない、どころか?
僕自身は、リアルメー〇ルや〇雪のような金髪、碧眼の麗しいエルフの女性、エルの容姿を一目見て、魅入り、恋に堕ちた訳だから。僕自身は好都合……。
僕自身は本当に嬉しくて仕方がないから、エルの事を一生大事にするね、と思う。
でも僕自身は先程……。そう、エルに殺される前に何度も告げた通りで。僕はエルの事を強引に凌辱した訳ではなく。エルとの同意の上で事を成し遂げただけ……。
そう、実はね? 僕がエルの事を『宇宙人さん起きて! 起きてー!』と、寝ているエルの身体を何度も揺すりつつ。
『宇宙人さん、起きて! 起きてよ!』と。
僕は声をかけつつ起こした。
すると昨晩の通り。農協の購買部の駐車場での通りだ。
エルが、自身の身体を起こし、僕に優艶に甘え、耳を甘噛みはするは、キスを要求するは。
本当に貴女は処女、バージンなの? と、僕が本気で首を傾げたくなる優艶な行為……。
あんな事やこんな事をエルが平然としてくるから。僕の理性が持たなくなり不純異性交遊へと走っただけで。僕だけが悪い訳ではない。
でも、エル自身も、その辺の事。自身の落ち度は分かっている。理解ができているみたいだから。僕が宇宙からの押しかけ女房ではないか?
エルは超がつく程甘えん坊な精霊様──。
それも、聖戦士ダ〇バインのバ〇ストン〇ェルのような世界からきた貴族のお嬢様を娶り、生涯守りますからで、話は穏便についたのだが。
(さてこれからどうしよう?)
僕がエルの髪や柔肌に触れ、撫で、労る行為を辞め、考える人になりつつ、自身の脳裏で呟くと。
「(どうする?)」とエルが僕に優艶に甘え、貪る行為を辞め。自身の顔を上げ、首を傾げつつ尋ねてきた。
だから僕は(うん、そうだね……。どうしようか?)と、自身の脳裏でまた呟く。
(う~ん、私は、こちらの世界の事は良く解らないので、陛下にお任せします)
エルは夫の僕にこの後の事は任せると告げれば。また自身の頭を下げ、僕の腹部の下辺りを貪り始め、あれを要求し始める。じゃないよね? と、言うか? エルはまあ、作業をしているのだけれど。
まあ、それ! その行為は! 自然の摂理だから良い。何の問題もない。
でも僕は、
「あっ、あれ? あれ~⁉」なのだ。
そう僕は?
「な、何でぇっ! 俺とエルは脳内で会話ができると言うか? 俺が脳内で思った事が。エルには瞬時に分かるのだ? 何故だぁ~、エル~⁉」
僕がエルに対して驚愕しつつ、絶叫交じりで尋ねれば。
「パチン!」だ!
パチン! と、僕はエルに、お約束で、自身の頭を叩かれるから。
「エル、痛い! 痛い~。何~、すんのぅ~?」と。
僕は昭和の子供時代に大変に流行った、原〇さんの、ものまねの声のトーン伸ばし方で、エルへと不満を漏らした。
「シィ~!」、
「陛下~、静かにしないと。また近所迷惑だと。この集合住宅に住む、他の人達にまた怒られます。『近所迷惑だから。静かにして欲しい』と。だから声のトーンをもう少し下げてください。陛下お願いします」
それでも僕はエルに叱られる。
まあ、また諫められたから。
「エルごめんね」と。
僕はエルへと素直に謝罪をした。
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