第68話 謝罪(5)

 と、告げれば。


 今私が陛下と終えた。蘇生魔法リザレクションと呼ばれる魔法はですね?


 こちらの世界で言う、精子と卵子が交わり、一つの魂となり、私のお腹の中で胎児へと変化をしていきますが。


 その一つの魂の段階で他界した者へと……。



 そう只今、私の膝の上で、「すぅ、すぅ」と寝息を立てているひと……。もう既に息を吹き返している。私の陛下のように他界した者へと、生命の源である私の胎内でできた魂を挿入する事で。他界をした者が冥府から再び舞い戻ってくると言った仕組みなのですよ。


《蘇生魔法リザレクション》はね。


 だから使用可能な魔法師、聖騎士は、女性に限定される魔法でして。陛下が、いくら魔力が大変に高く、優れた男性であっても使用は不可能な奇跡の魔法なのです。


 だって男性は、自身のお腹に子を宿し、産み落とす事はできなでしょう? と、私が皆様へと簡易的ですが説明をしましたが。


 まあ、要するに、蘇生魔法リザレクションは、女性が自身のお腹に子を宿し、出産をするのと同じ原理なのですよ。


 だから私の膝の上で「すぅ、すぅ」と、寝息を立てている、悪しき魔王──!


 まあ、私の陛下なのですが。今の彼は、私が出産した子供と言っても過言ではない存在ですから。


 私は陛下の事が本当に可愛い……。



 そう、愛おしくて仕方がない元勇者であり、亜人族制圧部隊の将軍もしていたエルなのですが。以前知人から、自身の子、分身は、本当に目に入れても痛くはないのだと、私も聞いてはいましたが。


 ここまで可愛く、愛おしいと思うとは、私自身も予想外でしたから。

 私自身も本当に驚愕をしている次第で御座います。と、言った、私の説明を終えたところで。我が家の大きな赤ちゃんでもある陛下には、そろそろ起きてもらおうと思います。


 そして陛下とは、今後の事も相談……。



 そう夫婦間での対話──。色々な話しをしないといけませんからね。


 私は、自身の膝の上でスヤスヤと寝息を立てる陛下の唇に、自身の唇を当て──優艶に交わり、下を絡めながら甘え、陛下のことを起こす。

 そう起こしたのだった。


(一部完)


 ◇◇◇

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