月夜のお囃子

眠れぬ夜ごとに遠くから聞こえてくるお囃子は

私を祭りにいざなう合図

月明かりに照らされて

狸は太鼓を叩き

狐は笛を吹き

鳥も獣も陽気に踊る

一緒になって踊るうちに何もかも忘れて

気づけば夜が明けている

見慣れた部屋の中

カーテンが揺れて

白い羽根が一枚ひらりと落ちた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る