適応していく者達は物語どおりに動くのか?
第7話a
食料庫や部屋に術式を仕込んだ後、礼装をいくつかと、バールや包丁、ナイフなどを持って玄関にでた。
あの後話し方結果、目的としてまず第1に発電機の回収(できれば太陽光のやつがいい)。
第2に綾瀬のレベリング。
第3にモンスターの種類の判別だ。
上から順番に目標の達成度として40%、30%、
20%だ。
残りの10%は生き残ること。
街中にはモンスターもいるが、暴徒と化した人間もいる。
現に、先程のチャンバラ集団は裏門と正門に分けて防衛していたし、何よりあのじいさんの気配がやばかった。
「ということで、まずは電気屋から。なにか質問は?」
「ここの家にはモンスターと人が来てないようだけど……これも魔術?」
「モンスターの方は確かに幾つか魔除けを置いて、出来る限り来ないようにしてるけど人間の方は、『そういった気配』をいまの人間ならそういうスキルを持った人間にバレてしまうかもしれないし、変な誤解をさせてしまう。だから、してない。」
「そう、なら行きましょ。」
さて、
よく、モンスターだったりゾンビだったりが暴れて世界が滅んだ時、だいたい人間というものは大体こういう行動をするということを知っている人間はどう動くのだろうか?
現にあのチャンバラ集団は防衛と言うセオリーに基づいている手段を行使していたが、まさか傭兵になるとは思ってもいなかった。
朝は起きれば、テレビが放送できないレベルに落ちてると思っていたが、風前の灯ながらもできていた。
予想どおりなら、もうとっくに活動している大規模な組織なんてもう動いてないと思っていた。
だと、言うのに…これは何だ?
このワクワク感はなんだ?
心の奥深くでは恐らく、自分はこの社会が藁の家のように簡単に壊れてしまう興味の薄れた物だと思っていたのに。
もしかしたら、
もしかしたら、魔術師という名の
あぁ…
そうだ、そうに決まっている。だってステータスという概念すらこうやってネットでは認められ始めている。
そう思えれば今の僕達には何だって、できる。
そう、思える。
だからこそ、俺は魔術師として、魔術をつかい、一人の女の子の横で楽しみながら生きることができる。
「無常………アンタ、顔がニヤニヤしててキモいわよ?」
「ふふっ、うるさいなぁ。」
その二人の顔は何処か嬉しそうだった。
自分という異物が認められる社会が来たのかもしれないから。
早速家の近くから離れると早速モンスターが出てきた。
「というわけで、レベル上げすんぞ。」
「わかった…うん。」
さすがに、いざ殺すとなると抵抗感があるよな。
まぁこれは本人の努力次第だし、こんな世界になるならなおさら身につけておかなければならない一つだし。
10秒か、30秒か、一分か、はたまた10分か。
なんとも言えない空気が漂っていた。
だけどそんなにも関わらずモンスターは襲ってくる。
さすがに、足止めくらいはしてやろうか…。
「、ああッ!」
カーベルトから左手でナイフを抜き取り、右手に持った包丁で刺す。
そしてそのまま押し倒し、裾に隠した左のナイフで目を刺す。
するとモンスターの動きは止まり、首がピクンピクンと動くようになり、手足も変に痙攣していた
そして、ゆっくりと立ち上がりモンスターの死体を見ていた。
殺したと、殺してしまったのだと、認識するために。
「………やっぱり、キツイ、ね………。」
「………………。」
「………………。」
…………………………………………………。
僕は自分で彼女に進めたのにもかかわらず、
何も言うことはできなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます