ちいさくて、はかない、いのちの燈火に名前をつけた
ちいさくて、はかない、いのちの燈火に名前をつけた。
「カランコエ」
「え、」
「君の名前。カランコエにしよう」
淡い星あかりがふたつの影を祝福する。アネモネはそっと小指をさしだし、微笑んだ。
「僕と君だけのひみつの名前だよ」
「本当に、いいの?私、あなたに返せるものが、なにもないのに」
2023/1/21
花ねむるサナトリウム
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