夜の湖に浸した核は、淡青色の光を帯びて、煌く

すこしだけいのちを切り分けた。夜の湖に浸した核は、淡青色の光を帯びて、煌く。

「君に、僕のいのちをあげる」

半壊した核を塞ぐように、かけらをあわせた。青白い指先が微かに動く。

「欠けた記憶は、戻らないかもしれない。君は、僕を覚えていないだろう。それでも生きてほしいんだ。……シリウス」


2022/12/6

星満つるギムナジウム

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