人々は歓喜の声をあげたが、やがて誰も神子を思い出さなくなった
誰もが救われると信じていた。神子が月にたどり着いた日、予言は現実となった。創星主は灰をはらい、毒を浄化し、星を祝福の光で満たした。長い冬の終わり。人々は歓喜の声をあげたが、やがて誰も神子を思い出さなくなった。
「月の影に囚われて、帰れないのかもな」
酒場の隅で吟遊詩人が弦を弾いた。
2022/10/4
その星の名はクロリス
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