窓辺に佇む彼は、いつもと変わらぬやさしい睛をしていた
弟の手を振り払ったのは数時間前。心の揺らぎがどうにもならなくて、ひどい言葉を口走った気がする。
「どうしてそんな顔をしているの」
窓辺に佇む彼は、いつもと変わらぬやさしい睛をしていた。あまくてやわらかな声音に絆される。
「昼間のことを気にしてるのなら、……そうだ。仲直りのキスをしよう」
2022/5/23
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