触れた先にあるものを、彼らはまだ知らなかった
触れることを禁じられていた。
標本の内に宿る透明な結晶は、宿主に半永久的な命を与える。核と呼ばれる其れは、かつて世界に君臨した人間の心臓に等しい。
「どうしても、だめ?」
甘い声でねだっても、友は首を横に振るばかり。
「無事に卒業してからね」
触れた先にあるものを、彼らはまだ知らなかった。
2022/5/16
結晶庭園
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます