トライアングラー⑤
「ちゅうと……はんぱ……? それを……それを混ざり物の貴様が言うのか!!!!」
「混ざり物の目から見てもってことだよ」
純血か混血かなど、今は関係ない。
今問題にしているのは紅覇の在り方についてなのだから。
「なあ、アンタの願いは酒呑に息子として認められることだろう?」
「利いた風な口を!!」
今こうして言葉を交わしている間にも、紅覇は必死で身体を癒しているのだろう。
過剰に噛み付いているのはそれを悟らせないためだ。
実に涙ぐましい小細工である。
威吹はそれに気付いていたが、敢えてそれに乗ることにした。
本当はさっさと潰して帰りたいのだけど、紅覇はある意味異母兄弟のようなもの。
少しぐらいは付き合ってやろうという情けが顔を出したのだ。
「そりゃあ俺も目障りかもしれない。でも、本懐と秤にかけたのなら塵芥程度のものだろ?」
酒呑童子の血を引く存在だと知った上で振り返ると、
紅覇がどれだけ酒呑童子を慕っているのかがよく分かる。
あんな仕打ちを受けても慕うのを止めず、
認めてもらえるよう一途に努力を重ねる――感動的な話ではないか。
「なのにアンタは妥協した。
本懐への道筋があるのにそれを選ばず妥協して俺を殺すことに決めた。
妥協で殺されるってのも面白くはないが……まあ良いよ」
だが、妥協は一つだけではなかった。
「一対一で俺を圧倒して殺すこと。一番綺麗で骨太なやり方だ」
しかし、ここでも妥協。
一対一では勝ち目なしと見て数を揃えた。
「これも良い。数の暴力、数の理不尽で俺を圧殺しに来るのなら歓迎しようとも」
だが、またしても妥協。
揃えた手下は消耗を狙うための捨て駒。
それ自体は良いのだが問題はやり方だ。
「一斉に全員を嗾けて弱ったところを、で良いじゃん。
何だって迂遠なやり方をする? 決められた道順通りに進むように仕掛けてさ。
道々で襲わせて俺を弱らせるって……回りくどいにも程があるだろう」
「き、貴様には分からない策が……」
「策なんてありゃしない」
威吹はバッサリと斬り捨てた。
「単純に、耐えられなかったんだろう? 大勢を嗾ける情けない自分に。
でも、数を揃えなければ勝てない。だからこその妥協。
せめて自分の見えないところでやらせようってな」
最奥まで辿り着いた時、手下はどこにも居ない。
居るのは人質二人と威吹だけ。
人質を除けば威吹と紅覇の対峙に見えるだろう。
「妥協はまだあるぞ。あの配置を見るに休みなく襲って来るって感じじゃあなかった。
微妙に、それぞれ距離があったんだなあ。それは何でだ、ええ?」
「……」
サディスティックな笑みを浮かべる威吹の問いに対し紅覇は無言。
威吹は一度、フンと鼻を鳴らし透けて見える事実を指摘する。
「やっぱり、妥協だ。妥協の妥協だ。
妥協して道々で俺を襲わせるが自らの行いを卑怯だと恥じる心があったんだろう。
だから僅かながら距離を開けて、少しは回復出来る時間を。
だが、それぞれの距離を考えるとな。倒して直ぐに次ってやってりゃあんまり回復出来そうもない」
その場で長く留まれば出来なくもない。
だが、普通人質取られているのだから長時間留まり続けはしないだろう。
威吹が普通かどうかは一旦、置いておく。
「それでこの人質だ。これもなあ……よう、何のために人質取ったのさ?」
「……貴様を確実に呼び寄せるために決まっているだろう」
「”うそつき”みーつけた♪」
威吹は気付いていない。
今、自分が詩乃とそっくりな表情を浮かべていることに。
「違う違う、違うだろぉ? アンタは知ってたはずだ。
そんな回りくどい真似をせずとも果たし状でも叩き付ければ俺が釣れるってさ。
例え罠を仕掛けられていようとも、喜び勇んでやって来ると知っていたはずだ」
「え」
百望が驚いたような顔をする。
「おいおい雨宮、まさか先輩の目が節穴だとでも思ってたのか? 失礼な奴だなあ」
「じゃ、じゃあ何で……」
「答えは単純――――堂々とやって来る俺を”見たくなかった”んだよ」
自分が不利になるような罠が山と仕掛けられていようとも、
笑って真正面から乗り込んで来る”父のような姿”を見たくなかった。
そこに父を重ねてしまえば、威吹の方が優れていると認めてしまうことになるから。
「だから”言い訳”を作った。俺が来るのは人質を取られたからだってなあ。
でも、後ろめたかったんだろ? だから手紙に俺が来れば人質は無事解放するなんて書いた」
アホらしいこと極まりない。
「ほれ、半端だろ? やることなすこと中途半端で、まるで人間みたいだな」
人間がよく陥りがちな負の連鎖に迷い込んでいると言って良い。
当人は最善の行動を打ち続けているつもりでも、一歩引いて考えてみたら全然そんなことはない。
視野狭窄の人間が嵌まりがちな行動パターンだ。
「酷い話だよな。妥協で標的にされるってだけでも何だかなあって思うのにだ。
更に妥協を幾重にも上塗りして舐めプ状態で殺しにかかられるってさ。
好い面の皮じゃねえか。そりゃ俺も萎えるわ、白けるわ」
妥協で標的にされ数を揃えるまではまだ、ささやかな楽しみだと捉えられた。
だがそこから先が酷過ぎた。
馬鹿正直に付き合ってやろうという気が失せた。
だから常夜の試し斬りがてら、紅覇の企みを潰したのだ。
「……う」
俯く紅覇がポツリと呟く。
「あん?」
「違う」
「いや――――」
違わねえよ、と続けようとした。
だが威吹の言葉を遮るように紅覇が叫ぶ。
「違う違う違う違うちがぁあああああああああああああああああああああああああう!!!!
出鱈目だ! 一から十まで貴様の妄想に過ぎん!!
私が! 誇り高き大江の大鬼、酒呑童子の子たるこの私が!
そのような卑しい真似をするなど侮辱が過ぎるぞ――狗藤ォオオオオオオオオ!!!!!」
その態度が全てを物語っている、それにさえ気付けないのだろう。
紅覇にとって威吹の舌鋒はあまりにも鋭過ぎたのだ。
「あのー! 戦うのは良いけど僕らに配慮してくれると嬉しいかな!!」
「ん? ああ、そうだな……じゃあ蒼窮、二人を守護しろ」
威吹がそう命じると鞘に収められていた蒼窮がひとりでに飛び出し、
百望と無音の間に突き刺さり二人を守護する結界を展開した。
「悪いね」
「良いよ。そもそも、原因は俺……ってか俺の身内だしなあ」
「客観的に見れば威吹も被害者じゃないの」
「それはまあ……とりあえずこれ、預かっててくれ」
外套と学ランを投げ渡し、シャツの胸元を開く。
そして深呼吸を一つ、自らに宿る鬼の血のみ励起させる鬼人形態へ移行する。
「そうだ……違う……違う……私は誇り高き酒呑童子の子……」
ドロドロと禍々しい妖気を垂れ流す紅覇を見て、
少し毒を流し込み過ぎたかと少し反省――はしない。
「先輩、もう怪我の治療は済んだのかい?」
「黙れェ! 今! ここでぇ! 貴様をぉ! 殺し! 証を! 立ててみせる!!」
「OK――それなら、かかっておいで」
挑発するように手招きすると、秒も置かず紅覇が仕掛けた。
助走をつけて射ち出された拳は寸分違わず芯を捉え威吹の顔面を打ち抜く
鬼の身体能力に物を言わせた力任せのそれではない。
「あぁ……いぃー……一撃だぁ」
「うるさい!!!!」
ラッシュ、ラッシュ、ラッシュ。
間断なく放たれる拳。
そのどれもが急所を狙ったもの。
威吹の再生能力でも追いつかぬほどの見事な乱打である。
(強い、強いなあ)
無防備に攻撃を受け続けていることを差し引いても紅覇の強さは揺るぎない。
言葉よりも雄弁な拳から痛いぐらいの想いが伝わってくる。
頑張ったんだなあ、文字通り血を吐くような努力を続けてきたんだなあ。
そりゃポッと出の息子なんか許せないよなあ。
でも、
「――――”そんなだから”アンタは酒呑に見向きもされないんだよ」
「何だと!?」
前後に大きく足を広げ、ぐい! と大きく身体を捻る。
その間も打たれ続けているが威吹はまるで気にしていない。
「誰も教えてくれなかったのか?」
全身を駆け巡る力に鬼の肉体が歓喜の声を上げる。
今の威吹はさながら、発射寸前のミサイル台だ。
それは紅覇にも分かっているのだろう。
明らかに迷っている。このまま押し切るべきか、退くべきか。
ほんの一瞬の惑い、
「アンタは根本的に”ズレ”てるんだよ」
それを打ち抜くように威吹の拳が放たれた。
真っ直ぐ、何の衒いもない拳は吸い込まれるように紅覇の胸元へ。
着弾、一瞬遅れて轟音が鳴り響く。
「――――ッッッ!!!!?!!?」
衝撃は後方へ抜けず、全身を暴れまわっている。
目、鼻、耳、口、穴という穴から噴水のように飛び出す血液。
最初は紅覇も耐えようとしていたのだろう。だが、耐え切れなかった。
膝から崩れ落ち、威吹の足元に倒れ伏した。
威吹は小さく嘆息し、胸倉を引っ掴んで無理矢理紅覇を起き上がらせる。
「いい加減に気付け。アンタはアンタの願いとは真逆の方向に突っ走ってるんだよ」
父親に認めて欲しいから努力しました、頑張りましたって?
「それが罷り通るのは人間だけだろ。アンタは何だ?」
妖怪だろう。
「求める親子像からして間違ってるんだよ」
紅覇が望む親子の形は人間のそれだ。
「化け物はそうじゃない、そうじゃないんだよ」
仮に紅覇が威吹を殺していたとしてもだ。
「酒呑はアンタを認めないよ。ただ、俺に失望するだけ」
三日も経たず、狗藤威吹という存在を忘れ去るだろう。
息子と呼び、可愛がっていたのに記憶の片隅にすら残らない。
「そ、そんな……そんなことは……」
「あるんだよ」
ぽい、と紅覇を放り捨て百望と無音の下へ歩き出す。
「酒呑に認めて貰いたいんだろ? だったら俺なんて無視しろ」
関わったところで何の意味もない。
「真っ直ぐ酒呑と向き合え。向き合って力で捻じ伏せろ」
捻じ伏せ、頭を踏み付けながらこう言ってやれば良い。
「俺を息子と認めろ。父親として俺を愛せ――ってな」
それで話は終わりだ。
紅覇が望んでいたものは手に入る。
「……そんな……そんなもの……!!」
「親子じゃないって?」
子は父を敬い、父は子を愛す。
紅覇はそういう親子を望んでいるのだろう。
「そうだな、人間の価値観からすれば親子じゃないよ」
でも、化け物の親子としては何一つとしておかしいことはない。
理不尽かもしれないが、理不尽こそが化け物の本質なのだ。
「…………アンタの不幸は、そこにあったんだろうなあ」
立ち止まり、振り返る。
紅覇を見つめる威吹の視線には憐れみが宿っていた。
「化け物らしからぬ価値観が、アンタを苦しめている」
そこから逃れる術は三つ。
一つは今の価値観を捨て去ること。
一つは酒呑童子への執着を捨て去ること。
一つは自ら命を絶つこと。
それ以外では、紅覇は救われない。
「ま、今直ぐ決める必要はない。でもさ、どっかで決めないと苦しいままだよ」
おぞましい化け物の価値観を語ったその口で、人間らしい慈悲を口にする。
反発もせず、矛盾もせず、極々自然に二つの在り方を両立させている。
シームレスで化け物と人間を行き来するのだから本当に恐ろしい。
「わ、私は……私は……だって、そんなの……それじゃあ……」
「だから今決めなくても良いんだって。とりあえず今日は家に帰りなよ」
腹いっぱい飯を食って、温かい風呂に入って、眠れば良い。
そうすれば目覚めた時、少しは冷静にものを見れるようになっているはずだ。
威吹がそう告げると紅覇は大きく目を見開き、こう問うた。
「……くどう……いぶき……何故、君は私に慈悲をかける……?
みっともないと、情けないと、そう思って……いるのだろう?
そうでなくとも逆恨みで君を害そうとしたのに……」
「怨まれたり疎まれたりすることに忌避感はないし、むしろ歓迎してる。
だから別段、先輩に対して含むところはないよ。
散々虚仮下ろしておいて説得力はないかもだが……あれは純粋な感想だし」
結界のために使っていた蒼窮を引き抜き、鞘に収める。
見たところ百望にも無音にも悪影響は出ていないらしい。
やはり担い手が居れば誰彼構わず傷つけるようなことはないようだ。
確証が得られたと満足している威吹だが、
その内心が伝わったのか百望と無音はジト目を向けている。
「まあでもそうだな。どうしても何か理屈が欲しいってんなら」
すす、と二人から目を逸らし言葉を探す。
「俺、先輩のこと割りと好きだから……かな?」
「な……」
「先輩も言っただろ? 混ざり物だってさ。そうだよ、俺は二つの価値観で生きてるんだ。
化け物として見ればそりゃあ、先輩は落第も良いとこだけどさ。
人間の目で見るのなら健気に頑張ってる姿は、嫌いじゃないよ」
ふと、何か違和感を覚えた。
焦土になった森の中。ぽっかりとそこだけ被害が及んでいない場所がある。
威吹は眉を顰めつつ、蒼窮を抜き刃を振るう。
「……はあ」
切っ先から放たれた浄化の波動は見事に”化けの皮”を剥がしてみせた。
先ほどまで何もなかったその場所には詩乃と酒呑が居た。
「アンタら、どこにでもしゃしゃり出て来るのな」
「酒呑童子様……」
呆れた様子の威吹と怯えた様子の紅覇。
実に対照的な二人だ。
「ンフフフ、その子には元々監視の目をつけてたからね。
見込みなしとはいえ、世の中何が起こるか分からないし?
万が一、芽が出た場合は頑張ってもらおうと思ってたからさ。
それにほら、お友達が拉致されてたでしょ? 万が一の時は母親として息子の友達を護ってあげようかなって」
「監視の目をつけてたんなら攫われる前にどうにかしろや」
げんなりしながら、酒呑童子に視線を向ける。
お前はどういう理由だ、と。
「桃園で飲んでたらさあ。茨木が来て教えてくれたのよ。
お前が人様の迷惑も考えず不機嫌そうに瘴気ばら撒きながら帝都の外に向かってるってな。
喧嘩するんなら酒の肴に見物行こうかなーって」
手に持っていた女性の腕ほどはある串焼きを串ごと貪り喰らい、酒呑が立ち上がる。
その視線は威吹ではなく紅覇に注がれていた。
「にしても……なあ? 仮にも、俺の血を宿してる奴がなあ。ここまで情けねえとは」
どろりと濁った瞳が紅覇を射抜く。
断言しよう、酒呑はことここに至っても尚、紅覇を覚えていない。
今日、初めてその存在を知ったと本気で思っている。
「正に身から出た錆」
ゆらゆらと千鳥足で紅覇の下まで歩み寄る。
縋るような目で酒呑を見上げている紅覇が、これがまたどうしようもなく憐れだ。
「これ以上、恥を晒して俺への風評被害が広まる前に片付けにゃあな」
「ち、父上……」
酒呑の拳が振り上げられた瞬間、紅覇の顔がこの世の終わりを見たかのような絶望に染まる。
しかし、その拳が振り下ろされることはなかった。
「――――おいハゲ、順番が違うだろ」
威吹が後ろから酒呑を斬り付けたからだ。
「どーいうつもりだ?」
度を越えた清さを持つ蒼窮で斬られたからだろう。
その傷の深さもさることながら、再生能力もロクに働いていない。
じゅうじゅうと音を立てる傷口には一切関心を向けず酒呑は振り返り問うた。
一体何のつもりだと。
「そりゃ俺の台詞だ。
先輩を処分しようとしたのは別に構わないさ。
だが、忘れてねえか? それは俺の獲物だ。俺が蹂躙して生殺与奪を握ったんだぜ?」
獲物の横取りを咎めているわけではない。
威吹がキレているのは、
「だったらなあ? 欲しいならまずは”俺”だろ」
自分を無視したことだ。
「それとも何か? こそ泥のように勝者の目を盗んで掠め取っていくのがアンタのやり方かい?」
だとすれば、落ちたものだな酒呑童子。
威吹の嘲笑が周囲に響き渡る。
「――――キヒッ」
ぞわりと、酒呑の肉体から妖気が漏れ出す。
「ああ、そうだな。そうだよ。例え我が子でも俺からすりゃあ、まだまだ雑魚。
歯牙にかけるまでもないもんだから、そこらがすっかり抜け落ちてたぜぃ」
「言い訳がましいな。今、最高にみっともないぜアンタ」
「ハッハッハ! 小鳥が囀ってやがる!!」
二人の肉体から放たれた妖気がぶつかり合い、周囲の空間が歪む。
「……イチャイチャしちゃって。あーあ、ホント死んでくれないかなあの酔っ払い」
酒呑に殺意を向けつつ、詩乃は尾で百望と無音、紅覇を引き寄せる。
点数稼ぎに三人を保護するつもりなのだ。
「なあ威吹、お前まさか自分が息子だから殺されねえとでも思ってんのか?」
「何だよ酒呑。我が子を殺したくないから退いてくださいって懇願してんのか?」
売り言葉に買い言葉。
どちらの頭にも譲る、などという考えは一切ない。
高まる殺意、妖気、戦意、瘴気。
「「……」」
一瞬の睨み合いの後、
「「――――!!!!」」
二人は衝突した。
威吹が全力で振り下ろした蒼窮の刃に酒呑が拳を叩き込む。
刹那の拮抗の後、二人を中心に破壊の波が海嘯の如く周辺を蹂躙していく。
「どうしたァ!? 玩具なんざ使ってよォ! 今日は真っ向勝負をしちゃあくれねえのか!?」
「抜かせ。最初に白けるような醜態晒したのは手前だろうが」
打ち込まれた拳に合わせ、着弾点を”口”に変化させる。
飲み込んだ腕に牙を突き立てるが、流石は酒呑童子。半ばほどまでしか牙が通らない。
ならばと自らの身体の一部を強酸に変化させ焼き溶かす。
「ああでも、それを言うなら紅覇も同じか。
何だアンタら、そっくりじゃん! 否定してたが親子じゃん!!
ひょっとしてあれか? 鏡を見ているようで辛かったのかにゃ? 泣けるぜ大妖怪!!」
「このガキャあ……!!」
一歩も退かず我と我をぶつけ合う闘争。
それを見せ付けられた紅覇は寂寥と諦観を滲ませた顔でこう呟いた。
「…………遠い、なあ……」
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