第59話 子供たち

私は5人の子供のママとなった。

父親が違う子もいる。

とてもややこしいように見えるけれど今は、とても単純な話だ。


彩南は、お姉ちゃんでいなくちゃ、しっかりしなきゃって頑張るけれど、溜め込むところがあるから心配だ。

彩幸は、お姉ちゃんと弟や妹がいる、だから、甘え方がイマイチわかっていないところもある。

一番やんちゃ娘、元気が取り柄の子だ。

彩斗は、お姉ちゃんや、妹や、女きょうだいの中で、たった1人の男の子。性格が温厚なのは女系が多い家族ならではの性格であろうと思う。この子の父親は元夫の子ではなく、元夫の後輩との間に出来た子だ。それでも元夫は実子のように育ててくれていた。

愛彩は少し前までは末っ子だったから、お姉ちゃん、お兄ちゃんに甘えてばかり、後ろを追いかけてばかりだったけど、裕彩が産まれてからお姉ちゃん力を発揮するようになった。

裕彩は、再婚相手の潤、今の夫との間に出来た子だ。

先日無事に1歳を迎えた。


子沢山で、生活は贅沢は出来ないけど、なんとかやっていけている。


私はそんな中、春樹という彼氏がいる。

会えない日はずっと携帯を片手に家事をしている。

潤が帰ってきたら、気づかれない程度に友達とのやり取りのように誤魔化す。

気づかれないことをいい事に、春樹とも順調だった。

春樹とは、この先も変わらない付き合いだし、未来がある訳でもない。

私をドキドキさせてくれて、

「女」

として扱ってくれる時間でもあるからそれで十分だ。


潤が嫌いなわけではない。

不満がある訳でもない。

でも、ときめかない。



ときめかないことが私には我慢できないのかもしれない。

「女」

である時間が必要なのだ。





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