4.店員さんと話すのは楽しい
せっかく海外に来たのだから、現地の人と話してみたい。だけど、何を話せばいいのかわからない、言語に不安がある、そもそも人見知りだ。そんな場合でも、あなたが音楽好きならばCD屋さんに行って、店員さんと話してみることをおすすめします。
なぜなら、いいことがたくさんあるから。
・単純に、音楽好きと話すのは楽しい
・「音楽」という共通言語がある相手となら、言語や人見知りに不安があっても会話がしやすい
・CD屋さんで働いている人のおすすめを聴くことで、ローカルのアーティストの音楽に出逢える
・買ったCDを帰国後に聞く楽しみが出来る
・CD屋さんでの思い出も一緒に持って帰れるので、帰国後も楽しい
いいことしかありませんね。
さて、店員さんと話す際に一番大事なのは、「自分がどんな音楽を探しているのか、はっきり伝えること」です。
海外のお店でやってしまいがちなのは、店員さんに対する「おすすめを教えてください」という曖昧な質問。これ、聞かれた方は結構困るのです。
店員さんからすれば、私たちは明らかに観光客。そういう場合、大体の店員さんが思うのは、「この国の伝統音楽のCDを探しているのかな」ということ。
もしその通りならいいのですが、私の場合は現地で流行っている音楽やロックが聴きたいと思ってCD屋さんに行くので、どんなジャンルの音楽を探しているのか明確に伝えるようにしています。その方が手っ取り早いですし、案外と、店員さんもノリノリで教えてくれるものです。
その際、必要ならば自分が好きな系統の海外で有名なバンドをいくつか伝えると、好みをわかってもらえて話が早いです。
【私の思い出④ @ポルトガル】
私が足を運んだのは、リスボンのFnac Portugal(大型生活雑貨販売チェーン店)内にあるCD売り場。CDはもちろん、レコードがたくさん置いてあったのが印象深いです。
そこで、愛想のいい感じの店員さんがいたので話をすることに。
私「ポルトガルで人気の音楽CDを探しているので教えてください」
店「ファド(ポルトガルの伝統音楽、演歌みたいなもの)のアルバム?」
私「いえ、ポルトガル人のアーティストで、今売れてるロックが知りたいです」
店「(ニヤリ)オッケー、ご案内します。お客さんどこから来たんです?」
私「日本です」
店「日本?! 遠いなあ! あ、男性ボーカルと女性ボーカルどっちが好きですか?」
私「特に気にしないけど、男性ボーカルの方が多いですね。Foo Fighters、Linkin Park、Red Hot Chili Peppers、そこにあるThe Nationalのアルバムも聴いたし、Coldplayも好きです」
店「あー、好みはわかりました」
こんな調子で売り場に導かれ、次から次へとCDをこっちへ手渡してくる店員さん。ファドではなくロックが聴きたいとわかった途端の満面の笑み、そして怒涛のレコメンドぶりからすると、店員さんはロックが好きだったのでしょう。
この時勧めてもらった曲は、全部店内のバーコード読み取り型の試聴機で15枚ほどお試し。なんやかんやで5枚ほど買って帰りました。
店員さんが選んでくれたものばかりなので、彼のフィルターがかかっているという点も考慮が必要ですが、全体的に暖かめ・どちらかと言えば素朴な印象を受けました。ポルトガルの音楽の特徴の一つなのかもしれません。
その際お勧めしてもらった中で、今も特に聞いているのはAlexander Searchの「Alexander Search」とSalvador Sobralの「Excuse Me 」。いずれもSalvador Sobralがボーカルのアルバムで、彼は私がポルトガルへ出かけた年のEurovision Song Contestでポルトガルを優勝に導いた人です。店員さんも、「この人! この人、優勝した人なんだよ!」とテンション高めにCDを渡してくれました。
柔らかい声色で高音が美しいボーカル、ピアノの旋律が優しく癒される楽曲は、ポルトガルの旅を思い出させてくれる今でも大事に思っているアルバムです。
「Alexander Search」については、私の音楽エッセイでも取り上げていますので、ぜひどうぞ。
・秋に聴きたいアルバム2枚
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16816700428158477190
※近況ノートに、矢向撮影の記録写真を掲載しています。
https://kakuyomu.jp/users/Aki_Yamukai/news/16816700429530718285
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