第115話 冬の日常 ③


【 楓side 】


私達は 学園が終わった後に スーパー『 ドウミヤ 』に寄っていた。


「 今日は 寒いから 鍋にしようよ ! 」


勇気

「 賛成 !…………皆、辛いのは 苦手だから ヨツカンの『 寄せ鍋の汁 』で良いよね ? 」


「「「 異議無し ! 」」」


「 白菜、長ネギ、春菊、えのき、椎茸…… 」


勇気

「 豆腐は 忘れちゃ駄目だよ。………ジン、豆腐は『 絹ごし豆腐 』で良いかなぁ ? 」


「 『 絹ごし豆腐 』で良いと思うよ 」


「 具は 『 ブリの切り落とし』と ホタテ、エビ、ハマグリに鶏肉 で良いよね 」


「 玉子は 家にあったかなぁ~ ? 『 締め 』の『 雑炊 』は はずせないぞ ! 」


勇気

「 確か、 まだ有ったはずだよ………後、 買う物は……」


「 ポン酢は 無かったよね 」


「 なら ポン酢も買いましょう 」



『 ドウミヤ 』で買い物を済ませた私達は 家に向かったのでした。



家に着き 買い物を冷蔵庫に仕舞い終えると 勇気ちゃんが 電気ケトルで お湯を沸かしていた。

仁くんが 急須と湯呑み茶碗を用意して、瞳ちゃんが 『 ドウミヤ 』で買った『 豆大福 』をお皿に乗せていた。


私達、すっかり家族だなぁ~……………こういう関係も良いよね。




お茶を飲みながら 私は今月の予定を話した。


「 期末試験まで、後 二週間程しか無いわ !

結構、試験範囲が 広い上に普段 試験しない『 音楽 』や『 保健体育 』に『 道徳 』まで加わるから油断大敵よ。


まあ 後の三教科は 授業を聞いていたら難しく無いから さほど問題は無いわ 」



勇気

「 こういう時は 本当に頼りになるなぁ~ 」


「 ………と 言うことは 予想問題は 出来ているのか ? 」


「 これから 的を絞るけど 楓ちゃんに 任せて !

昔の学生は 『 ヤマ 』を張ったらしいけど 楓ちゃんの的中率は 弓道と一緒で ほぼ外さないわ ! 」


勇気

「 本当に頼りなるなぁ~ ! 」



【 博子side 】


イケナイ イケナイと思いつつ私は、ゲームのパッケージを開けてしまい最新鋭ゲーム機 ドリーム・ステーション 略して『 DS 』にセットしてしまった。


アニメみたいな本当のバーチャルゲームが、出来れば良いのになぁ~

などと期末試験の事は すっかり忘れてしまった……そう、忘れてしまったのだ !


失恋で傷ついた心をいやす為には、仕方ないんだ !

それに今頃は、深雪もゲームを始めたはずだ ! そうに決まっている。


MMOゲームは、スタートダッシュが 大事だと私達は信じている

デスゲームは、ゴメンだけど私は 某アニメの主人公を真似まね


博子

「 リンク・スタート ! 」


夢の世界に突入したのだった。

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