第98話 宿泊学習 ⑦
[瞳side]
白浜少年少女自然の家に着いた。
私達は、荷物を部屋に運び込んでから 再び宿舎の前に集合した。
由利子
「 皆、集まったようね。
本来なら、ここから『オリエンテーリング』を始めるのだけど 他校で 事故が 起きたので 変更して 『アスレチック』で 体力向上の運動をして貰います。 」
勇気
「 はい、由利子先生 事故って 何が起きたんですか ? 」
由利子
「 他校の生徒なんだけど 誘拐事件が あったのよ。 最初、学校側も『
勇気
「 ………もしかしたら 帰って来なかったとか、 殺されちゃったんじゃないの 」
由利子
「 いや、 無事に帰って来たんダケドネ。 念の為に『オリエンテーリング』は 見送りになったのよ 」
よかったぁ 。最近は 物騒だから心配してしまった。
ペアを組んで アスレチックに挑む事になった。
私のペア、パートナー は 仁だ。
順番に アスレチックのコースに挑む !
私達の番が来た。 最初は 骨車で一気に滑るらしい。
安全の為に 命綱代わりの“ハーネス”を着けてから 仁と一緒に滑り落ちた。
物凄く迫力があり あっという間に終わってしまった
次は 漁網を使った空中遊びだ。
迷路 や トンネルスライダー 楽しい時間は あっという間に過ぎていく
[ 楓side]
私の番は 帰りのバスだ。楽しみは最後に取って置くのも良いよね。
アスレチックの後は 皆で 晩御飯の用意だ。
それぞれ 班 を作って晩御飯を造る………と言っても造るものはきめられているんだけどね。
宿のスタッフが 用意した出来立ての餅米が炊けたようだ
それを教師と男子生徒が 交代で突いていく。
私達、女子生徒は お雑煮の汁 や カラミモチ 用の大根おろしを作ることだ
アリスは 私達の班で 勇気ちゃんの隣で 長ネギを切っているけど………アレ、切れてないで繋がっているだろうなぁ
瞳ちゃんは 大根おろしを 一生懸命に擦っている。
私は お雑煮の汁を作っているんだけど 今日子の班が 『関東風澄まし汁』のお雑煮を作ると聞いたので、『けんちん汁風』のお雑煮を作ることにした。
前に ネットで調べていたら 奈良の方は 味噌仕立てのお雑煮で きな粉を 着けて食べるそうだ。
餅が 突き終わり それぞれの班に丸められた餅が 配られた。
さっそく 瞳ちゃんが擦った大根おろしに醤油で味付けして 出来立ての餅を入れ
「「「「「 ハフ ハフ ハフ 」」」」」
勇気
「 出来立ては 美味しいねぇ !」
瞳
「 私が 擦った大根おろしは 格別だろう 」
仁
「 皆で食べると 本当に美味しいね 」
アリス
「 前に食べた真空パックの餅と違いま~す。 こっちの方が 美味しいで~す」
うん、 カラミモチ 本当に美味しい
お椀に お雑煮を入れて 皆に配った。
やっぱり、ネギが 切れて無くて繋がっていた。
アリス
「 スミマセ~ン 」
まぁ こういうのも 旅行の醍醐味でしょう。
幸い 皆、気にしていなかった。
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