第60話 それぞれの『夏』 ①

【 楓side 】


おっ 終わったぁ~ !

もちろん、夏休みの宿題よ。

こんなに早く宿題を終わらせたのは初めてね。


よぉっ~し 残り半月、遊び倒す…………


「 駄目よ !

残りの半月は、予習と復習をやるのよ

新学期は、直ぐに『実力テスト』があるんだから !

遊ぶな ! とは言わないけど、

来年は高校生なんだから少しは、しっかりしなさい ! 」


エスパーか ! 由利子先生は…………


「 エスパーじゃ無いわよ

楓は顔に出やすいからわかるのよ 」


ペタペタ ペタペタ 自分の顔を触って見る

う~ん、そんなに分かり易いかなぁ


だけど私の青春がぁ~

勉強で消えていくよぉ。


「 ほらほら、英語以外なら私が教えてやるから、まずは復習か始めようか。


「 英語は苦手なんですか ? 由利子先生」


「 英語だけは、昔からなぁ~………」


「 そんな事を言っていると、今度来る ハーフの英語教師をGETゲット出来ないですよ」


「 何故、それをお前が知っている ! 」


「 皆、知っていますよ !

彼氏がいない女の子達が『ロックオン』しない訳無いじゃないですか」


本気まじか ? 」


本気まじです」



一方 その頃 某ファミリーレストラン

【伊予side 】


いや~ 快適 快適 !

夏の暑い日なのに、エアコンが効いていてジュースがある。

ファミレスは最高だねぇ~


「 そう言えば 夏休みの宿題

どのくらい進んだ ………? 」


今日子め !

せっかくくつろいでいるのに、なんて空気が読めないんだろう。


聖子

「 まだ半分以上残っているけど、半月も有るんだから なんとかなるでしょう 」


秋奈

「 そうそう、まだまだ半月程 夏休みが有るんだから、気にしない 気にしない~♬


流石、聖子と秋奈だ !

そこに憧れもしないし、しびれもしないけど……』


伊予

「 今日子も、もう少し まったりしようよ」


今日子

「 そうね !

いざというときに楓に宿題を写させて貰うかぁ………見返りが恐いけど………」



彼女達は忘れていた。

新学期そうそうに実力テストがあることを……



夏休み終了まで、後 十四日 !

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