第83話
私は
でも、もしまた私の前に意図的に現れて同じことをしたら、その時は容赦しない、と伝えた。
あの時の証拠は
この映像を公開すると、地に落とすことが出来てしまう。
物凄く怖い世の中になった。
そんなことを考えながら、歩いて行く。
久しぶりの学校に緊張している。
教室に入ると、安心する3人がいた。
「あー!みおなーん!」
「わわっ!」
「おかえりー!」
「あはは、ただいま」
相変わらずだなぁ。
「よっ」
「おはよう、
変わらない挨拶だなぁ。
「…」
じっと私を見ている
どうしたのかな?
はっ!お、思い出した…お姫様、抱っこ…!
ぅぅっ…。恥ずかしくなってきた。
「おはよう」
「あっ!お、おおおおおおはよう?!」
変な声が出ちゃったよ!
聡希君はまだ私をじっと見ている。
なになになに!?
なんかしたかな?!
「あのさ」
「うっ、うん…」
あー!ここから逃げたい。
「今日、一緒に帰ろう」
一緒に…帰ろう…
「うん、良いよ」
すると、ようやく聡希君は本に集中した。
「みおなん?」
「ん?」
「付き合うの?」
私は首を全力でブンブンと横に振った。
「怪しい~♪」
ニヤニヤしないでよ絢子ちゃん!
てか、湊君までクスクス笑ってるし!
なんなの2人共!
いつもの日常が戻ってきた。
※
下校中。
聡希君と一緒に帰っている。
隣の彼は無口だ。
でも、話さなくても落ち着く不思議。
そういえば!
「これ…遅くなってごめん」
「あぁ…ありがとう」
勧められて借りた本を返した。
「面白かったよ、2人の友情に涙したの」
「あれは名シーンだからね」
それから私と聡希君は本について語り合った。
「それじゃあ、また」
「うん、またね」
ぶっきらぼうに聡希君は言って、歩いて行った。
私も家に向かって歩いた。
帰ったら、また一緒に帰る約束しよう。
話さなくても、一緒にいるだけで、良いから。
あれ?これってー…。
だんだん、ドキドキしてきた。
早く帰ろう。全速力で走った。
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