第29話
ここ1ヶ月、
あんなに楽しかったのに、大事な時間だと思っていたのにー…。
俺が変わったからか?
そうかもしれない。
だって今の俺は支えなければいけない人がいるから。
『
休み時間はスマホを逐一確認して、
『分かった』
今日も彼女の話を聞こう。
※
日直の仕事を終わらせてから喫茶店に向かった。
遅れる連絡はしたから大丈夫だろう。
ファミレスを通り過ぎる前に、身だしなみ大丈夫かなと思って、どこか鏡になりそうな所をと思っていたら、たまたま見てしまった。
「あっ…」
俺の足は止まった。
だって、だってー…。
琴坂が男と一緒にファミレスに居たから。
凄く楽しそうに話している。
あんなに笑っている彼女を見たことはない。
勝手に俺はショックを受けた。
彼氏でもないのに、嫉妬している。
どうしようもない、言葉に出来ないどす黒い感情が身体中を襲う。
ずっと見ていたら、琴坂がふいに外の方に顔を向けた時、目が合ってしまった。
互いに驚く。
俺はその場から離れなければと咄嗟に思って走って喫茶店に向かった。
距離があったのに、何故か琴坂に呼ばれた気がしたが、振り返ることはしなかった。
もう、関わらない方が良いのかもしれないな…。
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