　◇◇◇その頃、ルナ達は◇◇◇

「アンゲーマー先生。それにウェンドラさんとアレンさんまで……」

「行ってしまったのです……」

　ぼくは残ったメンバーを眺める。目の前には大量の焼き魚。フランのところだけなぜか山盛りだ。

　ゲーム内でのフランは、爆破魔法を得意とする爆弾魔。リアルと同じことでは、相当な暴食魔人。

　みんなで食べ放題に行った時。彼女は、10回もご飯をおかわりしていた。この胃袋なら、大食い選手権優勝は確定に違いない。

　――ポロロン‼

　どこかで聞こえた着信音。ぼくの隣に座るセレスは、通知画面を表示させてメッセージを確認している。

「あの、セレスさん。なにかあったんですか？」

「あっ‼　ごめんなさい。実は、運営からお知らせが届いたんですよ」

「そのお知らせの内容は……」

「ルナさんにも来ていると思いますよ」

　セレスの言葉でぼくもメニューを開くと、そこには同じ旨のメール。順を追って操作して、通知欄から開封する。

　中身は今後のアップデートに関する内容で、さらにイベントを用意・実装を行うという予告だった。

　運営も頑張っていると、思わず期待を寄せてしまう。大胆な設定での運営は、きっと大変だろうけど、こちらとしてはありがたい。

　そうしている間に皿の料理が消滅し、目の前のフランが、大きなお腹を叩いていた。どうやら一人で食べてしまったそうで……。

「本当に掃除機ですね。フランさんは……」

「そうなのです‼　焼けばまだたくさんあるので、心配しなくてもいいですよ」

「ガロンさん。お願いします」

　夕食の第二弾を行うことになった。

（終わり）

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい