超巨大亀対策委員会(一人)
相手はまるで山だ。下手な攻撃は通じないし、反撃してきたらこっちが壊滅する。一撃で仕留めなくていけない。
幸いにして時間をもらったので、一撃で倒せる攻撃法を新開発しようと思った。
山に穴を開ける‥‥‥、トンネルか? と、考えた後に思いついたのは、一点突破。前世のアニメの汎用人型兵器の陽電子ライフルとか、Zが2つ付くロボの額から出るアレとかのイメージだ。デカイ敵にはデカイ武器で、巨艦大砲主義にはロマンがあるぜ。
今回はウォーターレーザーを太くする、オプションをまとめて大きくして最大の威力を発揮出来る数の把握が目標だ。
レーザーを太くするのは出来た、普通のオプションだと何個でも操作出来るがチマチマ攻撃しても効果はない。なので全方位でなく、前方にまとめる。
それぞれをくっつけて上下左右斜めそれぞれに配置できるように八個にしてみた。真ん中は俺が放つ。
そういえばトンネル掘るシールド? って回転してたよな。レーザーに捻りも加えてみるかな? 効果はわかんないけど。
八個のオプションもねじりに合わせて回転させてみるか‥‥‥、おっ、なんかカッコいいじゃない。大オプションがまるでガトリングガンみたいにグルグル回ってる。まぁ、アレは発射してるのは一本で他は冷やしてるんだけどな。
あとは‥‥‥、ウォーターレーザーに微粒な氷を足したら威力が上がりそうだな。
あとは調整だ、俺が放つ一本のねじれスピードに合わせて大オプションを回転させる。あとは太さを調節して隙間が出来ないように‥‥‥
名前はどうしようかな。
そのまんまだと「極太ねじれウォーターレーザー」だけど、さすがにそれはないのは俺でもわかる。うーん、悩むなぁ、名前は後でもいいか。
よし、とりあえずこれでいいだろう。あとは試し撃ちだ、あんなデカイ亀だから効かないかもしれない。反撃しないもので、あのサイズの‥‥‥、世界樹? いや、さすがにそれはまずいだろ。
一番長生きのユラに相談してみるか。
「ネロくん、ボクの本樹はダメだからね!」
「わかってるよ、しないよ」
先に言われてしまった、勘のいい奴だな。
「山くらいのサイズなら、それこそ山そのものでいいんじゃないの?」
「山ったってそこら辺の山を勝手に吹き飛ばしたらまずいだろう?」
「ネロくんのものならいいんじゃないの? 今までの功績で山くらいくれるんじゃない?」
「おお! なるほど!! シャルに聞いてみよう。ありがとう、ユラ!」
「お礼はお水でいいよー!」
「お安い御用だ、ほれ」
たっぷりと水を出してやった。
その日の夜、
「シャルー、山ちょうだい!」
「はぁ? いきなり何言ってるの!?」
端折りすぎた、失敗。
「‥‥‥‥‥‥という訳で要らない山を欲しいんだ」
「んー、わかったわ。明日お父様に聞いてみる」
「それはそうと、ハイドは元気か?」
「そう! ハイドが立ったのよ」
「おお! そうか! 見たかったなぁ~」
「アナタ、本当に子煩悩ね‥‥‥」
「どれ、少し見てくるか」
「寝てるからダメ、やっと寝たんだから」
「じゃあシャルに抱きつこう」
「じゃあって何よ、代わりみたいに‥‥‥ん」
口づけして黙らせた。
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