第146話 作成会議
プルーチン令嬢。はぁ……それにしても、自己中心的な令嬢だったなぁ。
お茶会に殆ど参加しないからよく分からないけど、他にもあんな感じの令嬢はいるのかも……参加しなくて良かったって今更ながら思う。
「ソフィア? 大丈夫」
ひとりで考えこんでいたら、アイザック様が少し心配した面持ちで、私の顔を覗きこんできた。
急にキラキラした顔が近くに現れたもんだから、心臓が飛び跳ね早鐘を打つ。ビックリした!
「あわっ……はっはいっ大丈夫です」
「なら良かった。急に黙り込んじゃうから、何か気分を害したのかな? と思って心配しちゃった」
「そんな……ちょっとプルーチン令嬢の事を少し考えていただけで」
「ふうん? ソフィアをそんな顔にさせる考え事? プルーチン令嬢は、やっぱりあのまま帰さない方が、良かったかな」
アイザック様はポツリと呟くと、微笑んだ。
「あっ! いやっ大丈夫です」
「そう? ならいいけど、まぁ早いか遅いかだしね。ふふ」
なんですかアイザック様! その冷たい笑顔は、目が笑ってないですよ? プルーチン令嬢に一体何をする気ですか?
……うん。何をするかを考えると恐ろしいので、想像する事をやめた。
そんな中、支配人が数人のスタッフを引き連れ再び現れた。
「失礼いたします」
「えっ……これは?」
支配人が綺麗なお茶菓子を沢山持って来てくれた。
「あの? 食べ物はまだ何も頼んでいませんよね?」
アイザック様がみんなの気持ちを代表して言ってくれた。
「これは私共の感謝とお詫びの気持ちです。是非受け取って下さい。大変ご迷惑をおかけしましたから」
「そうか有難く頂くとしよう」
「では失礼いたします。ごゆっくりして下さいね」
支配人が去った後、アイザック様が「やっとゆっくり話が出来るね」と言ってこの街で起こっている現状を話してくれた。
「まず初めにこのカチャ街なんだけど、色んな街や村が近くにあるから中継地点の街、とも言われてるのは知ってる?」
「あっはい! この街に立ち寄ってから、目的地の街や村に向かわれるのですよね」
「その通りだシャルロッテ。それならこの街の経済状況は潤沢しているはずだよね?」
「はい……勿論です」
シャルロッテが少し不思議そうに返事を返す。
アイザック様の言い方だと、まるで街が潤ってないように聞こえる。
「だがね? 二年前くらいから、この街の住民達が、カチャ街から別の街や村に移り住んでいるんだ」
「えっ?! なんでおかしいわ! 街が潤ってるなら、街人達の生活水準も上がるし住みやすいはずよ」
「そうだねソフィア。おかしいよね? ではね? この街から出て行った街人がカチャ街の事をなんて言ってるか知ってる?」
アイザック様が難しい質問をしてきた。そんなの分かる訳ないじゃんか。
「うう~んと、さっぱり」
「ふふっ。ソフィアは可愛いね」
「なっ! バカにしてます?」
「違う違う……誤解させたんならゴメンね。本当に思ったから。それでだ、街のみんなはこう言ってるんだ「税金が高すぎて払えない」って」
「「「えっ……」」」
その話にはみんなが驚いた。なぜって街が潤ってくると、税金は下がるのが当たり前だから。
「話を聞いた全ての人が、口を揃えて二年前から税金が上がったって話していた。カチャ街の領主がカッツアゲ侯爵に変わったのもその頃だ」
「それって……!」
ジーニアス様が興奮の余りに席を立ち上がる。
「まぁ。最後まで聞いてくれ」
「……すまない。分かった」
「税金が上がったなら国に納める金額も変わって来るはずなのに、同じなんだ。これは書類を偽装しているよね」
「ああ。そのとうりだ」
ちょっと待って! 新しい領主って……?! いつカチャ街の領主が変わったのかさえ知らなかった。
「領主が変わったっていつですか?」
「それが……前領主は病気をして寝たきりになったらしくて、弟が代わりに領主になったと聞いている」
「その新しくなった領主について調べないといけないんだ。追加でプルーチン伯爵もね。カッツアゲ侯爵の屋敷に始終訪れているらしいからね」
「それは怪しいな」
「何やら悪巧みもあるみたいだしね。これは僕とジーニアスで後で相談するよ」
「では、私とシャルロッテは何をお手伝いすれば?」
「別にソフィアにはこの街で好きな様にしてくれて大丈夫だから。危険な目に合わせたくないからね」
「その通りだ!」
そう言ってアイザック様はジーニアス様と詳しい話し合いがあるからと、ラウンジを出ていった。
好きにしてって……こんな話を聞いて好きに出来る訳ないよ。
私も何かお手伝いしないと。
★★★
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よろしくお願いいたします。
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