第529話 レリック
俺たちはレリックを手に入れた。
それも16個のレリックを手に入れることに成功したけど、レリックは魔法を保存して誰でも使うことができる。
もちろん、容量はあると思うから、どの魔法を入れるか、判断する必要がある。
全員にレリックを手渡す前に俺は錬金術で加工した。
一番、女性が使いやすいネックレスよりも、指輪の方が戦いに向いているから、指輪の形にしたけど、深い意味はない。
胸元に下げておくよりも指の方が集中しやすいから。
みんなが変わりばんこにレリックで練習している時に、俺は座って錬金術で加工している。
最後には取られないように魔法で結界魔法を施した。もちろん本人は自由に外すこともできる。
それぞれにどんな形がいいか、確認して作っていく。
まぁ、ダイヤモンドが付いた指輪じゃないから、普通のリングになるけど、厚みとか、太さを変えることができる。
出来上がった指輪に、魔法を込めるんだけど、1人、1人は得意魔法が違うから、それに合わせて魔法を入れていく。
全員に転移の魔法は入れるけど。
神獣であるアレクがレリックを持って、違いを確認してみると、「全然、違うね」と言い出した。
「本当なの?」とジャネットも転移してみると、「ほんとうだ」と言い出した。
「ご主人さまぁ、私たちにも指輪ください」とアレクが甘えるような声で言い出した。
「‥‥‥いいよ、レリックは余っているから」
「やった〜」と言いながら、両手を挙げた。
「よかったね、アレク、でもあなたたちも転移が使えるじゃない、それでも違うの?」とアリシア
「うん、全然、私たちが使っている転移よりも、数段、上の転移だよ」
「そうなんだ」
「うん、だから、指輪も欲しいし‥‥‥あっ」と本音が漏れた。
「本当は指輪が欲しいだけじゃないの?」
「ううん、違うよ」
そこにジャネットがレリックを取り、転移してみた。
部屋から飛び出てきたジャネットは「全然、違いますね」と
なんだかジトーッとした目が向けられた。
「ほ、本当ですよ、みなさん、信じてください」となんだか必死。
「うん、わかった‥‥‥ジャネットも女性だもんね」とアリシア
「違いますよ」
「できた」と俺の声で中断された。
「じゃ、はい、みんな、できた指輪を配るよ」
「じゃ、アリシアから」
アリシアが、立っている俺の前にきて、自分で取らないで、俺の前に手を見せて指にを差し出す。
「‥‥‥」俺は意外な行動に、ちょっと戸惑ってしまったけど、アリシアの指に指輪をはめてあげる。
なぜか、左手の薬指に。
これは結婚指輪じゃなく、レリックの指輪だよ‥‥‥とは言えない、アリシアの嬉しそうな顔を見ていると。
全員に順番にレリックの指輪をはめることになってしまった。
神獣たちも自分の能力よりも、指輪の方がいいみたいで、嬉しそうに並んでいる。
全員に指輪を渡し終えたあと、指輪で練習をしておくように言った。
嬉しいのはわかるけど、今は、夜だから寝ることも大切だけど、嬉しくて眠れない可能性もあるから、少しだけ、空間から出て練習することになった。
出てきたのはオーリス王国の王都の近くにある野原だ。
俺たちメンバーはレリックの練習をするため、ここに来た。
今、全員が指輪の形をしたレリックを持っている。
まず初めにやり始めた事は転移の練習から初めている。
アリシアが初めに転移の練習を始めた。
うまくいったみたいだ。
それを見たみんなも、いつせいに転移し出した。
あっちに行ったり、ここに戻ったり、面白そうに転移を繰り返している。
この転移の魔法には普通だったら魔法を使ったことによる疲れが出てくるんだけど、俺がこめた転移の魔法には疲れが出ないようにしている。
だから限界なく転移をすることができるんだけど、レリックに込められた魔法力まで止まってしまうが、数回ではなくなることはない。
だって世界に16個?しかないレリックだから、レリック事態の質が良いものばかりだからだ。
俺が今、持っているレリックは、全て鑑定魔法で確認したら最上質のものだったからだ。
俺の魔法を受け取る力がないレリックだったら、割れている。
そして、あとは容量だけど、小さい割には、かなりの容量がある。
1ヶ月に一度、俺が充填すれば問題ない。戦いがあって転移を繰り返したのであれば10日に一回くらい充電すればいいと思う。
そのことも伝えてある。
そして全員に入れたのが鑑定魔法になる。鑑定魔法があると、便利だから。
相手の能力や強さがわかるからだけど俺が、あまり鑑定魔法をしない。というものなんとなくだけどわかってしまうから。
今度はメンバーは転移を繰り返して確認している人もいれば、お互いを鑑定している人がいる。
そして、しばらく見ていたらアリシアが、俺の方を、じーーーと見ている。
それを見たほぼ全員が、俺の方を見出した。
アリシアが一番に転移してきた。
「クリス、これ、面白いね」
「うん、そうだろ」
「でも、もっと面白いものを見つけたよ」
そこで全員が転移してきた。
「面白物って?」と聞いてみると
「鑑定魔法でクリスをみること‥‥‥」
「えっ、俺の‥‥‥」ドキッとした、なんだろう、何か変なのか?
「そ、それで、何が面白いんだ?」と聞いてみた。
アリシアが、みんなを振り返りみている。
なんだ? 何かおかしいものがあるにか。
アリシアが「クリスは最近、称号、確認した?」
「あっ、そうだね、少し前にやったけど‥‥‥それが何?」
「あっ、そうなんだ」とアリシアは言うけど、あれから何か変わっているのか?
と自分で自分を鑑定してみた。
「‥‥‥」
「クリス、わかったでしょ」
「うん、前とは違っていたよ」
今までは並び方が違っている。いつもは勇者の称号があって救世主の称号が次にやって、最後に神と書いてあった。
つまり最後だった神がトップにきている。
そして使える能力も、読むのも苦労するくらい多くなっている。
これは時間がある時に確認しておこう。
「まぁ、俺のことより‥‥‥今は転移のやり方、みんなわかったね」
「うん、まだまだ練習は必要だけど‥‥‥」
「あとは鑑定魔法を練習しておくように」
「今日はここまでにして寝よう」と言って空間の入り口を開けた。
「え〜、もっとしたかったのに」とアデル
「私も〜」とアレク
君たち神獣だから以前から転移はできたでしょ?
*
空間の中に入って入り口を閉じて全員から指輪を預かった。
13個あることを確認して、俺も自室に入った。
俺は余分にレリックをあと3個持っている。
その3個の余ったレリックを鑑定魔法で確認して性質が同じものか確認してみると、形は違うのに全く同じものだと鑑定が出た。
だから13個のレリックを一度、融合させて一つの塊にして、余った3個のレリックも融合させて、高度な錬金術で圧縮して、さらに性能が良い指輪を13個作り出した。
そして作り出した指輪に、転移魔法、鑑定魔法、聖属性魔法と治癒魔法とそれぞれの使う魔法が威力が増すような俺の魔法をこめた。
「よし、完成」と言って俺も寝巻きに着替えてベットに寝た。
今日は良いものが手に入った。
しかしウルフの奴が魔族を使って集めていたレリックは、いくつあるんだろう?
レリック自体は保存する能力と増強する能力を有しているけど。と考え込んでいたらウトウトしてきて寝てしまった。
*
翌朝、空間では朝日で明るくなることはない。
時計を見てみると7時を回っていた。
「寝過ごした」と飛び起きて、急いで着替える。
服装を正して、部屋から出ると、もう全員がテーブルについて食事をしていた。
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