第506話 1000年前の世界24

俺はダイアナを守るために、部屋に入ることにした。あの薬が人を操ると言う証拠がない。


それを求めるために部屋の中に強引に入った。


部屋に入った途端、ロバート男爵が切り付けてきたが基礎魔法で防いだ。


「貴様、何者だ? 魔法使いか?」とジュリアス伯爵


「そんなことはどうでもいい」


「ここはガルシア帝国の姫殿下の部屋だぞ」


「だからわかっている。何度も言うんじゃないよ」


「俺は怪しそうに見えるけど、怪しいものじゃないよ、姫様、ちょっと、その薬を貸してもらえる」


「これは、ジュリアス伯爵の贈り物ですよ」


「うん、わかっているけど‥‥‥」


「これはジュリアス伯爵が私のための用意してくれた大切な痩せる薬です。あなたになんか渡せません」


「それは痩せる薬じゃないよ」


「えっ、どうしてあなたが知っているんですか?」


「それはね、ジュリアス伯爵を前から監視していたからだよ」


「えっ、監視?」


「そう、あなたの父親から依頼されてね」


「お父様から?」


「うん、そうだよ、王様から依頼されてジュリアス伯爵とロバート男爵を監視していたんだ」


「えっ、どういうことです?」


「君たち姉妹兄弟が死んでいるのは全て、この2人が主犯格なんだよ」


それを聞いたジュリアス伯爵は、すごい形相になっている。


ロバート男爵もやっと立ち上がってきたけど顔色が冴えない。


「貴様、何を言うか? 賊の分際で」


「俺は賊じゃないよ」


と言うことを話していたらジャネットがコリンとアリシアを連れて部屋に転移してきた。


「もう、認めたら?」とアリシア


「そうですよ、悪人のくせに」とジャネット


コリン「もっと言ってやって」とはや


それを聞いたジュリアス伯爵は、さっと動いてアリシアを人質に取った。


初めからジュリアス伯爵の動きはわかっていたんだけど俺は動く事はしなかった。


そしてロバート男爵もすごい勢いでコリンを人質に取った。


ロバート男爵もジュリアス伯爵も動きがわかっていたけど動くことを知らなかった。


人質にとられたアリシアとコリンは、小刀を突きつけられている。


「これで、どうだ、動くことはできまい」


「いや、あんな遅い動き、防ごうと思えば防げたよ」


「なんだって?」


「だからわざと動かなかったんだよ」


「そんなことあるか?」


「今、君たちが人質に取っている2人は結構強いよ」


アリシアもコリンも転移してきた時から基礎魔法を展開しているから、2人とも直に触れていないのがわかっていないみたい。


よっぽど焦っているんだろうなぁ


「アリシア、コリン、もういいよ、こちらに帰ってきて」


と俺が言うと2人とも基礎魔法を一気に放出して、すごい勢いでジュリアス伯爵とロバート男爵が吹き飛ばされた。


「うわっ」と声を上げる2人。


そして俺は姫に王印が押してある書類を見せた。


「まぁ、これはお父様の王印」


「これでわかってくれましたか?」


ジュリアス伯爵とロバート男爵は、あまりにもすごい勢いで吹き飛ばされたので気絶したみたい。


今、2人は、ロープで縛っている。


そこに、ウルフが転移して現れた。


俺は、即、ダイアナと今、城にいる王族に結界魔法を施した。


そして、結界魔法をしたままで空間に3人と侍女も入れた。


空間に4人を入れて結界魔法を解除した。


あとはヒルダが上手くやってくれるだろう。


ウルフが、ジュリアス伯爵とロバート男爵を見ている。


「この役立たずが」


俺たちは戦闘体制をとる、俺は剣を取り出した。


ウルフも剣を取り出す。


ウルフが取り出した剣が変な形をしている。


「へへっ、いいだろう、魔剣を手に入れたんだ、これでお前の剣と同等だ」と得意そう


へー魔剣なんてあったんだ。


あっ、でも俺の剣も魔剣の一つなのか?


俺の聖剣とウルフの魔剣の戦いになった。


「おい、ここじゃ、城が壊れるから、他に行くぞ」と俺が言うとウルフは「‥‥‥いいだろう」とついてくるかと思えば、


ウルフは卑怯にも、ジュリアス伯爵を縛っているアリシアを狙ってきた。


床に屈んでいるアリシアにウルフの魔剣が急接近する。


しかし、俺が許すはずはない、アリシアに近づく魔剣は俺の聖剣で止められた。


「おい、ウルフ、大概にしろよ」 


アリシアは急いで立ち上がって後ろに下がる。


「おー、怖いな」


ウルフと俺は、剣を合わせながらお互いを牽制する。


「俺と勝負してみろ」


「いや、君が一番、悲しむのをみることが俺の最高な趣味だよ」


そして今度はコリンに向けて魔剣を振り下ろす。


俺は素早く動いてウルフの前に立ち、奴の魔剣を弾き返した。


アリシアもコリンも異空間が使えないため、剣を持っていない。


今度のウルフは、今までのウルフとは違うようだ。


執拗に女性たちを狙ってくる。


コリンが防がれたのでジャネットを狙ってきた。


ジャネットも、剣を取り出して狙いを定める。


ウルフがジャネットに迫っていくがウルフは魔剣を横殴りに振りかざす。


ジャネットは構えた剣で、それを防ごうとしたけど、一瞬で剣を通り過ぎてジャネットの体に傷をつけようとしている。


ウルフの魔剣は物を通り過ぎるのか? と一瞬、思ったけど、俺が素早く動いてジャネットの横から鍵を振り払った。


「ありがとうございますご主人様」


「それが魔剣の能力か?」


「よく、防げたな」


剣を通り抜けても、切り付けるときには実体化していなければいけないから、そういう能力なのかもわからない。


女性3人を狙われて俺は頭に来ている。


今まで俺が持っている聖剣の能力を全開した事は無い。


俺は頭にきているから、初めて聖剣を解き放つ。


そう決めた瞬間から聖剣が、今までとは違った輝きに満ち溢れだした。


俺は聖剣を上に向ける。


普段は青い聖剣が、青ではなく金色に輝き始める。


すごい勢いで輝き初めて、光が城の天井まで達して天井をぶち抜いた。


あっ、やばい。


治れ、治れ、コントロールしろ、と聖剣を抑えていく。


でも、もう遅いや、天井は無くなっている。


あー、弁償かな?


「お前、それ、なんだ?、そんな馬鹿げたもの」


ウルフが俺の聖剣を見て目を見開いて驚いている。


ウルフが見ても驚くほどの威力がある。


俺も、こんな聖剣、初めてだ。


多分、俺の感情が関係していると思う。


今でも聖剣は青じゃなく金色に輝いている。


「こんなバカ、相手にしていられるか」と言葉を吐いて、ウルフは転移ではなく、影が薄らぐように消えた。


なんだ、今のは?


「ジャネット、今の見た?」


「はい、見ました、あれは、なんでしょうか?」


「ジャネットも知らない?」


「はい、私もはじめてみました」


ウルフの気配を索敵魔法で確認してみると、次元の穴が関係しているみたい。


1000年前に来るために通ってきたワームホールを使いこなしているみたいだ。


ウルフの消え方が普段と違っていたので、俺も驚いて追いかけるのを忘れていた。


それほどやつの消え方が特殊だった。


以前からワームホールを使っているみたいだから慣れているような感じだな。


ウルフの奴も逃げ方は上手くなっている。


一瞬でワームホールを使うことができるのか。


どうやってワームホール(ウィキペディアによればホールは6ホールは時空構造ので考える構造の1つで時空のある言って別の離れた言って結する空間領域でトンネルのような日々であるを使っているのか、わからない。


だから、追いかけようがない。

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