第371話 戴冠式前

俺たちはオズワルド王国の戴冠式に出席することになった。


その時に、俺たちの叙爵が行われる。


俺は公爵位をもらうことになり、他のメンバーは伯爵位をもらうことになる。


まぁ、 そりゃ当然なんだけど、もう貴族はいらないけど。


だって魔物が大量に発生したときにオズワルド王国の騎士や兵士や冒険者が、はがたたなかったんだから。


それを俺たちが出現することで魔物を撃退したり押し返すことができたんだから。


しかも魔物は王都まで侵攻していたんだから、そして国を守る義務がある王様が、絡んでいたなんて、本当に国の一大事だから、しょうがないけど。


もう時間がないので、加盟している国の対応を確認することにした。


もし参加するのであれば、運搬役は俺たちがすることになるから便利屋だけど。


でも運搬する時には、しっかりと料金をもらっている。


運搬の料金は、孤児院の運営資金になる予定だけど。


食べ物を欠かすことなく食べれて、雨露をしのぐベットがあるわけだし、最低限は、する必要がある。


オーリス王国だけでも、孤児院がいくつあるか、というと、国が知っている限りは18個もある。


そして、他の国も、多分、同じようなもんだと思う。


オーリス王国、ダイラス連邦、ブラッドフォード大公国、サイラス王国、リッチェスト国、ライオネル公国、オズワルド王国の国に一つの国に孤児院が10個あっても、70個もあることになる。


その一つ、一つに、どれくらいの数の子供たちがいるのか?


今度、金持ちの貴族を集めてチャリティーをするのも悪くないけど、今は、ウルフの奴の剣もあるから、のんびりしていることはできない。


俺たちは、勇者人形を作ることになり、販売元も確保した。


販売元は、本を流通させている商会に頼んだ。


土魔法で作った人形を見本として持ち込んで商会の主人に見せたら、すごい乗り気で了承された。


この時に持ち込んだのは、コリンが作った人形だった。


コリンは、小説家としても、絵を描くのも、人形を作るのも上手だった。


ちなみに人形は、短パンを履いているアリシアが、モデルになっている。


全員がスカートを嫌がって、短パンか、普通の長いパンツにした。


やはり人形でも、下から覗かれるのは恥ずかしかったみたいだ。


で、俺たちの普段着も、新調して、青い服を基調雨としたものを俺が着用し、他のメンバーの基本となる服は薄い赤と白にしたみたい。


色使いは同じで、デザインが違う服にした。


それぞれが個性を持ちたいというので、デザインを変えた。


そのデザインをもとにして人形を作ってみると、結構、サマになっていた。


人形はアリシアをモデルに、コリンが精密に作っていたので、アリシアのバストの大きさまで再現されている


そしてウエストのクビレもいい感じで実物を同じように人形を精巧に作ったけど、コリンのアリシア人形は展示用で非売品だ。


というのも、コリンが作った方が一番、その人に似ているから。


精密差ではコリンは、すごい腕を持っているので、名工の職人みたいだ。


俺が、アリシア人形を作ると、バストとウエストを強調して、顔はもっと鼻を高くして作ってしまう。


2回目に作った時、言われたのが「この人形、誰?」と言う ショックな言葉だった。


だから人形を作るときは、コリンが一番、上手に作ることができる。


だからコリンのは、特別ということになった。



本当にコリンが作る人形は精巧で、凄すぎる。


俺たちは、時間がある時に、人形を作ることになるけど、自分の人形を作るのは、難しい、と言うのは、見えないからだけど、鏡を見れば可能だけど、その中でも、俺の人形が、なぜか、多くなる。


理由は、それの方が売れるからだ。


でも、売り名は「勇者と13人の女性たち」とか、「勇者と13人の悪魔」だとか、「勇者と13人の仲間たち」だとか、候補が上がっている。


どれになるかは、売れるネーミングがあるらしいので、専門家に任せることになる。


コリンが書いている勇者物語は、今は3巻目らしいけど、いまだに、その本は見ていない。


やっと、ゆっくりできるかと思ったけど、オズワルド王国の戴冠式が控えている。


それに出席する人たちを、どうするか決めなければいけない。


メンバーも協力してもらうことをしないといけなくなる。


その中でもウルフと、もう一人のことも注視しなければいけない。


今でもウルフを時々だけど、監視することをしているけど、奴は、まだ、同じ国で暮らしている。


しかし、それが本人か、どうかわからないことが不安だ。


偽装魔法が、かかっている可能性が高いけど、ここからでは、魔法を放つことは可能だけど、俺たちに意識を向けることになってしまう。


今、確認できるのは、ウルフだけなので、それを監視するしかない。


でも偽装魔法である可能性が100パーセントなんだけど、検索魔法でターチしても、他には見つからない、これが、一番の問題だ。


やはり、以前、夢で見せられた空間のことを、意識せずにはおられない。


空間に、トリックがあると思う、俺の気配も空間に入ると消えることもあるから。


俺はオズワルド王国で行われる新国王の戴冠式に向けて準備を始めることにした。


オーリス王国だけではなく、近隣の国にも早急に正式に書簡が送られることになる。


つまり、参加する可能性があるのは、加盟国だけではないけど、近くには国はないから、貿易に関係がある地域になりそうだと言うことを魔法通信で話して聞いたことだ。


時期的に考えても、国王にならなければ、多くの話をすることができないし、全国王はいるけど、牢屋の中にいるので、政務が停滞していると言うことだ。


今は、なんとか、王太子として政務をこなしているとのことだけど、王様がいないから、難しい面もあるらしい。


だからできるだけ、スムーズにことが運ぶように協力しなければならない。


オーリス王国は、早々と連絡が来て、参加したいと言ってきた。


次に連絡が来たのは、ライオネル公国だ、この国はセラフィーナが王女を務めているからか、わからないけど連絡は早い。


ダイラス連邦とリッチェスト国も連絡が来て参加すると。


あとは、ブラッドフォード大公国だけど、最近、王が交代したばかりだから、どうだろう?


そしてサイラス王がいる、サイラス国も参加と言ってきた。


これで、全部の加盟国が参加することを言ってきたが、この時が、一番、狙われやすい。


各王族が、一堂に揃うわけだから、俺なら狙うなら、ここしかにと思っているので、、担当する国に神獣たちが行ってもらい、警護と魔法付与したペンダントをさらに作成して持って行ってもらうことにした。


いくつ、作ったか、わからなくなるくらい土魔法と錬金術でペンダントを作って、魔法を付与した。


そして、メンバーと神獣たちの二人一組で、瞬間転移で持って行ってもらう。


5秒前には、目の前にいたのに、もう念話で連絡が来て、「ご主人さま、到着しました」とジャネットが代表して連絡してきた。


「了解」と俺は答えた。


そして念話で、神獣たちを通して、メンバーと各王族に、ウルフが狙っていることを伝えた。


もちろん確定ではないけど、と言うことを付け加えた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る