第256話 トリスタン王国の消滅 2
しばらくは、ライオネル公国のセラフィーナが王様として統治することになるが、その理由として、すぐに兵士を王国に戻すほど安易ではなかったからだ。
やはり、暴れたり、窃盗したり、暴行したり、戦争好きな奴は兵士の中にもいるので、それを見つけ出して牢屋に入れなければいけない。
また冒険者も、戦争好きの奴もいれば、お金儲けができなかったと言う奴がいたが、俺の異空間収納に入れてある食料を分けたり、お金に変えることで納得してもらう。
ほとぼりが冷めるでは、トリスタン王国が負けて、ライオネル公国に吸収合併されたと言うことにする。
このままトリスタン王国のままにするのか、違う国を建国するのかは今からの話し合いだ。
好きで侵略したわけでは無いから。
ライオネル王国の現在の王様は、国が大きくなるのはいいことだが、管理ができなくなってしまうことを懸念したり、荒れるのを嫌っている。
全て俺とセラフィーナに任せると言っている。
他の貴族に管理させるよりも、現在いる国の人の方が街人も納得するんじゃないかと言っていた。
俺たちは、いろんな意味で関与してしまったので、しばらくはライオネル王国の第二王都にとどまることになった。
別に、何もする事はないんだけど、いるだけで良いそうだ。
俺たちは今の宿は、第二王都の城の中だ。
セラフィーナが王様だと言うことで、俺たちは貴賓室を貸与えてもらえた。
セラフィーナは忙しそうにしていたが、俺たちは暇なので、時々はセラフィーナに会いに行っていたがセラフィーナが帰ってくるところは、俺たちの所だ。
セラフィーナに言わせると、以前の王が住んでいた居住区には行きたくもないし、寝たくもないそうだ。
気持ちが悪いと言っていた。
セラフィーナは、自分が俺たちに貸し出した貴賓室に寝泊まりすることになった。
貴賓室には、3つの続き間があって、真ん中の部屋には会議をするようなテーブルや、食事をするときの大きなテーブルがある。
左側の寝室には、どこかから集められたベッドが9台、所狭しと並んでいる。
そして右側の部屋にはベッドが1台だけ。
広い部屋にベッドが1台とテーブルとイスだけ。
なんだか少し寂しい感じ。
ここにもベッドが数台置かれていたみたいな跡があるが、女性たちのほうに持っていかれたんだろう。
セラフィーナは、暫定国王と言う状態で正式には即位はしていない。
ライオネル公国の兵士が、この国にいることから暫定国王についているわけだ。
数週間後
俺は、以前は将軍だったダグラス宰相に会いに行った。
「ダグラスさん、だいぶ慣れてきたみたいですね」
「そうですね、貴殿のおかげで、ずいぶん政治のほうも詳しくなってきました」
「そして軍部のほうも私の信頼がおける部下に任せることができるようになってきましたので、助かっています」
「ダグラスさんから見た、街の様子はどうですか?」
「そうですね、ずいぶん落ち着き出しているように感じます」
「それでは、ライオネル公国の兵士を引き上げようと思いますが、どうしましょうか?」
「えー、もしかしてセラフィーナ様が王座から降りるのですか?」
「はい」
「と言う事は、私が即位しなければならないと言うことですか?」
「そうなります、あなたなら大丈夫と思うんですけど、今まであなたは多くの兵士を率いて統率してきたわけでしょう」
「でしたら、私からも条件を出そうと思うんですけど、よろしいでしょうか」
「はい、なんでしょう」
「セラフィーナ様にお伺いしたら、あなたは公爵だそうですね」
「‥‥‥」俺は何も言わなかった。
「しかも莫大な貢献をして、4つの国の公爵だそうですね」
何も言えなかった、なんだかまずいパターンだ
「では、この新しい国の公爵として、これからも国の発展にご協力いただければ‥‥‥」ダグラスは話を続けた。
「この国は、名前も決まっていない国です、このままではクリス王国になってしまいます」と顔は笑いながら、目だけは笑っていなかった。
「それは、やめてください」と手で制した
「言うと思っていましたよ」とダグラス
「新しい国の名前は、リチェスト国とつけようと思います」
「それはいいですね、リチェストと言うのは豊かなと言う意味ですね」
「そうです、私は、この国を戦争がない、豊かな国にしたい…」とダグラスは遠くを見る
「そうですね…、私も豊かな国になることを願っています。」
と話して、ごまかそうとしたけど、
「公爵になって、国を見守ってくださいね」と念を押された。
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今まではプロローグ7で終わっていたのを、プロローグ10までに増やして変更しております。
特にライラとアルベルトのシーンは大幅に変更を行いました。
変更がないシーンもありますが、特に力を入れたのはプロローグ9、10です。
ライラとアルベルトのことを書いてあります。できたらお楽しみください。
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