第153話 国と国
なんだか国が仲良くすると言う事は大変なことなんだなと思う。
しかも距離があるから簡単に移動できないし。
空を飛ぶ手段もないし、道の上を高速で走る乗り物もないし。
人が一番、遅いけど、馬の方が1番早いのかな、馬車は馬よりも遅い。
しかし早い馬で走っても数日、かかる距離だ。
国と国の間を移動すると言うのは、結構な日にちがかかってしまう。
その間、不在になってしまうということが起きる。
移動する日にちや時間が分かっていれば、待ち伏せと言う可能性もあり盗賊などに襲われてしまう。
しかも大人数が移動するわけだから、お金もかかってしまう。
本当に大変なことに手を貸してしまった。
でも国と国が仲良くするというのは、自分の理想でもあるから。
前世のような道を歩かないためにも、俺は国で地位を得た、そして何かをなす能力があると思うから、やむをえない。
まずは、ダイラス連邦から、前準備のため文官を5名、オーリス王国に連れて行く。
お城で俺が借りている部屋に転移すると、アリシアとコリンが出迎えてくれる。
連れてきた5名の文官を案内してくれる。
国交樹立といっても王様だけで、できることではないので、その前にいろいろな作業が必要なんだ。
オーリス王国の文官と書類の作成や話をするために。
逆に王様が行う調印式のほうは形式だけのような感じ。
俺がまだ、ここの部屋で待機しているとシャーロット王女が来た。
シャーロット王女が来て、「あれ、アリシアがいたと思ったんだけど」と言ってきたのでダイラス連邦の文官を案内していたと説明した。
そしたらシャーロット王女だ、「アルベルト公爵、大変ですね」と言ってくれた。
そこにアリシアがコリンと一緒に戻ってきた。
4人で、ここの部屋でお茶会が始まる。
アリシアが、「クリス、疲れてない?」と聞いてきた。
コリンが、「こんな国家の一大行事に関わるなんて、思わなかった」と言っていた。
「少し疲れたけど」と俺は、言った
俺は少し気疲れをしていたので、部屋にあるベッドに寄りかかりながら聞いていた。
俺たちが部屋でゆっくりしていると、料理が運ばれてきた。
シャーロット王女と4人で食事をする。
お城の料理長が元気が出るようにステーキを出してくれた。
おいしかった。
ステーキを食べたあと、ここで待機していても暇なので、またダイラス連邦の借りている部屋に帰ってきた。
ソフィアとイザベラしかいないが4人部屋に行って、何か変わった事は無いのかと聞くと、ソフィアが、何もなかったけど、連邦から宿を変えてほしいそうよ。と言ってきたそうだ。
首長の屋敷がある近くに、いい宿屋があるんだって、そこに移ってくれないかと言う話が来たよ。とイザベラが言ってきた。
宿を移るこことを要請されたので、俺たちは全員分の荷物をまとめて、下で警備をしている女性騎士たちとともに、新しい宿屋に移った。
ダイラス連邦の用意した豪華な馬車で宿を移動する。
そこは貴族街にある宿屋だった。
なんだか高そうだ。
俺たちは新しい宿屋の中に入って受付のカウンターに行ったが、ついてきた女性騎士に止められた。
女性騎士が「こちらにどうぞ」と言ったのでついて行った。
女性騎士は、「宿のほうは手続きは全て済んでおりますので」と言った。
そして案内されたのは最上階の大きな部屋だった。
扉を開けたら、テーブルが置いてある大きな部屋がある。
この部屋は、最上階にあって景色がよく、ベッドルームが2つと中央にテーブルの部屋がある。
貴族が来て泊まる部屋らしい。
その部屋を中心として、右側にもう一つ、左側にもう一つある。
そして部屋の中にトイレ2つとお風呂も2つある。
このホテルは、国営で運営していると言うことだ。
もちろん料金は要りませんと言われた。
今まで警備をしていた女性5人の騎士たちは、そのまま、この宿で警備を続けるそうだ。
俺とソフィアとイザベラは、部屋の中を見て回る。
そうするとソフィアとイザベラが浴室に見に行き、すごいと歓声をあげていた。
この部屋専用の浴室になっているので他人と目を合わせることもなく入ることができる。
女性は女性用の浴室があり、男性は男性の浴室があるので、俺にとっては残念だが!
入り口から入って、右側の部屋を俺が使うようにして、左側の部屋を女性専用にした。
女性専用の部屋は、ベッドが4つ、大きなテーブルがあり、椅子も豪華だ。
そして鏡がある。
これはちょっと面白そうだなと思って、王都のお城に転移する。
急に現れた俺にアリシアとコリンが驚くが、ちょっと俺と来てくれると言って近くに来てもらう。
そして、すぐダイラス連邦が用意した高級宿の部屋にやってきた。
今は、新しい宿の俺の部屋から転移して、また、同じ部屋に戻ってきたので、もちろん誰もいない。
この部屋も豪華すぎて、驚かれたけど、アリシアとコリンは部屋から出る扉に手を置いて開けると、また、そこでも驚いていた。
俺も、つられて中央の部屋に出る。
そしてアリシアとコリンは女性専用の部屋に入っていった。
扉を閉めても声が聞こえるくらい大きな声で歓声をあげていた。
俺は女性専用の部屋に入るわけにはいかないので、中央の部屋のテーブルの椅子に座った。
しばらくは、お風呂を見たりトイレを見たりと騒いでいたが、アリシアとコリンが戻ってきた。
「クリスすごい部屋に泊まっているね」とアリシアが言って、
コリンが「贅沢すぎるよね」と言っていた。
しばらくしてアリシアと、コリンを王都に転移で送って行った。
俺の部屋は、多分、数台のベッドがあったと思うんだが、今は1台のベッドしかない。
女性陣の部屋のベッドは4台ある。
ちゃんと用意をしてくれているみたいだ。
ダイラス連邦で、買い物をしたり、買い食いしたりと過ごしていると、いよいよ近づいてきた。
当日に動くわけにはいかないので、調印式の3日前にオーリス王国に、ダイラス連邦の首長達を連れて行く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます