第15話 魔物が出る村まで

俺は、三人の女性たちと、ためしにパーティーを組んでもらった。


街のギルド支部をでて、歩いていくが、俺は最後方で一人で歩いていく。


前ではソフィアが先頭を歩き、そのあとをコリンとイザベラが喋りながら歩いていく。


ほとんどは、イザベラが喋るだけだけど………


依頼した村は、ここから遠く、歩いていくと3日くらいかかる。


そして依頼内容はゴブリン討伐。


喋ることも少なりなり疲れがたまってくる。


「昼にしましょうか?」とソフィア


「じゃ、用意するわね」とイザベラ

「はあ、疲れた」と言って岩に座って靴を脱ぎだすコリン


俺たちは街を出る前に、食料を買ってきた。


すぐに食べられる食べ物を………俺はパンだけ………


俺は村の家で自分のコップを持ってきていたので、岩に座ってコップを取り出して、水魔法で満たして飲む。


それを見ていた三人のうち、コリンが寄ってきて、コップを差し出した」


「私にも………」と


「なによ、そんなことができるなら、いいなさいよね」と言いながらイザベラが、コップを出してきた。


「私も」とソフィアもコップをだす。


3人とも、魔法で水を出してあげる。


「はぁ、おいしい」

「ほんとうね、便利だわ」

「うん」


しばらく休憩したあと、また、荷物を持ちあげようとした。


「あれっ、あなた、そのコップ、どこに入っていたの?」


あっ、しまった、つい、くせで隠すことをしていかなかった。


「あの~」と言い淀んでいるとアザベラが「もしかしてアイテムボックス持ち?」と嬉しそうに聞いてきた。


「あっ、はい、そうです」と答えると、イザベラが荷物を差し出してきた。


ニコニコしながら、差し出される荷物………


アイテムボックスに入れてってことなんだろう?


はぁ~とため息をつきながら、全員分の荷物を入れる。


「これは、お得物件だったわね」とイザベラ。


「ごめんね、クリスくん、でも助かったよ」とソフィア


「本当よね、荷物って結構、重たいし」とイザベラ


と言いながら3人は、荷物をもってくる。


まだ、なにもいっていないんだけど………


なんだか、旅の時は荷物持ちにされそう。


俺の近くに荷物を置いて、嬉しそうに歩く出す三人。


俺が、仕方ないので、アイテムボックスに荷物を入れて後を追っていく。


何事もなく、魔物に襲われることもなく、夜の宿泊地に到着する。


「今日は、ここで野宿しましょう」とソフィア


「そうね、荷物がない分だけ早く進めたわね」とイザベラ


コリン「………」


イザベラが俺のところにやってきて、「荷物を出して」


「あっ、はい」と言いながら、全員のアイテムボックスから荷物を出す。


イザベラが荷物を受け取って立ち去ろうとした時に、足を止めて「ねぇ、もしかして、魔物の肉とか持っていない?」


「あっ、持っていますよ、出しますか?」


「!っ、うん、もちろん、その肉をみんなで食べましょうよ」


まぁ、どうせ、アイテムボックスに入れていても、肥やしになるだけだし、俺のアイテムボックスは二つの機能があるし、時間が停止するアイテムボックスは、異空間とも言っているけど、腐ることはないし、入れたままの状態を維持できる。


俺がアイテムボックスから魔物を出している時、ソフィアとコリンが不思議な顔をしている。


「あの、なにか?」


不思議そうな顔をして、出した魔物を見ている………


コリンが「変………」と


「うん、そうだね、変だね」とソフィア


「えっ?」


ソフィアが「だって、アイテムボックスは普通は倉庫みたいな感じだよ、それが入れていても、変色もしていないし、こんな大きな魔物なんて、入る訳ないよ」


「うん、私も、そう思う」


「そ、そうですか?」


「うん、そうだよ、変……」とコリン


ソフィアが「まぁ、人の詮索は良くないよ、でも、聞きたいけど、聞かないから」


イザベラが「本当よね、聞きたいけど、詮索は良くないわよね………」と言いながら、こちらをにらむようにみている。


なんだか、聞きたそうにしているけど、教える訳にはいかない。


俺は、それを無視して魔物の解体を進めていく。


でも、出した魔物は、そんなに大きくないんだけど………


普通のアイテムボックスが、それだけ小さいってこと?


と考えながら、俺は、解体を進めていく。


俺の横で3人で石を持ってきて、肉を焼くためにかまどを作っている。


石を持ってくるときに、燃やす枯れ木、枯草を持ってくる。


竈ができて、燃やすための枯れ木、枯草に、石を打ち付けて火をつけようとしているが、なかなか、枯草に着火しない。


「おかしいわね」とソフィア


「貸してみて」とイザベラに手渡す。


やっと火花がでて枯草に火がついた。


イザベラ「ねぇ、石を集めている時に、見つけたんだけど、川があったから、水浴びしない?」


ソフィア「いいわね、結構、風があったから埃っぽくて浴びたいと思っていたのよ」


「うん、いいね」コリン


「じゃ、肉を焼いているうちに、どうぞ」


「!っ、いいの?」


「ええ、どうぞ」


俺は魔物を解体しつつ、できた部分から焼いていく。


油が染み出てきて、おいしそうな臭いがする。


おっと、このままじゃ、魔物をおびき寄せてしまうので、風魔法で、上空に臭いを飛ばしていく。


少し離れているけど、三人の騒がしい声が聞こえる。


その声で魔物がよってこないとも限らないのに………無用心だ。


俺は索敵魔法で、ある程度の範囲を検索してみる。


そうすると、女性好きな奴の気配が………


そう、ゴブリンだ。


ゴブリンは女性を捕らえてエサにしたり、性奴隷にしたり、痛めつけたりしている。


ゴブリンにとっては、三人は、前の前に下げられた、エサにしか見えないだろう。


それも、裸なので………


俺は焼け過ぎないように火を調節して枯れ木を減らして、剣をアイテムボックスからだして、縮地でゴブリンの元に行き、3体を倒して急いで戻ってきた。


何事もなく俺が、装っているとことに、川で水浴びした三人が戻ってきた。


イザベラが「覗いたりしていないわよね」


「していません、ここから動いていませんよ」


「そう?なんだか、騒がしかったけど」


ゴブリンとの戦闘の音を聞かれていたみたい。


「遠くの魔物じゃないんですか?」


「!っ、それこそ、大変なことじゃない」と言って慌てて、見に行ったみたい。


しばらくしてイザベラたちが帰ってくると俺のことを睨んでいるけど、何も言わない。


「もう、少しでできますよ」と俺が言うと、木と木の間にロープをかけだした。


ロープをかけた間に、大きな布をかけて、広げていく。


端には、石で固定して簡易テントにして、寝るみたい。


「できましたよ」と言うと、三人は集まってきた。


俺は塩を持ってきていたので、焼くときに少し振りかけて、食べると、美味しかった。


食事した後、竈は、朝用に、そのままにして、火だけ消して寝る。


三人は、さっき設置した簡易テントのしたで、俺は急にメンバーに入れてもらったので、一人で竈の横で寝ることにした。


寝る間際、イザベラが嫌なことを言ってきた。


明日の朝まで、生きていればいいわねって。


どちらかと言うと、魔物は夜の方が活発化する。


三人も、一人は寝ずの番をしている。


今は、コリンが俺の横にやってきた。


コリンは石の上に座り、俺のことをジッと見ている。


「あの、なにか?」


首を横に振るだけ………


俺は黙って、寝る用意をする、寝る用意って言っても、毛布だけ………もちろん、その毛布はアイテムボックスから出しているが、コリンがジッと見ている。


「寝ますね」


「うん」と答えるが、コリンはあまり喋るのが得意ではないどころか、不得意のようだ。


俺は後ろの木に寄りかかり、毛布を巻いて目を閉じる。


途端に寝ようとすると、虫の音、風でゆらぐ木の揺らぐ音、遠くで聞こえる川の水の音などが途端に大きく聞こえる。


俺は、目を閉じながら、索敵魔法を実行する。


近くにはいないが、遠くでゴブリンの気配。


先ほどのゴブリン3体は、斥候か?


こんどのゴブリンの方は20体近くいる。


斥候が帰って来ないことに、疑問に思って、探しにいった方角を探しにきたか?


20体か?


どうする?


まだ、目の前にはコリンがいる。


コリンは寝ずの番なので、寝ることは考えずらい。


どうするか?


コリンに説明するか?


そうだ!


目を開けて、立ち上がり、「ちょっと、トイレ」と言って歩いていく。


見えなくなったところで、縮地で急いでいく。


ゴブリンの20体の目の前に急に現れ、ゴブリンが驚くのも、無視して、俺は準備ができていないゴブリンを剣で倒していく。


1分もかからないうちに倒し終えて、俺は、また縮地を使いコリンがいる場所に戻る。


俺がガサッて音を立てて戻ると、コリンは振り向き、何も言わない………


俺は、また、木の根元に行き、毛布をかぶって目を閉じる。





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お読みくださりありがとうございます。


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また意味不明な文章があることもありますが、なにぶん素人が書いている文章です。お知らせくだされば、訂正しています。


クリスとアリシアの物語をお楽しみください。


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