第7話 計算の出来ない男
俺は最強だ。
俺に勝てるやつはこの世のどこにもいない!
お前ら、俺に従え!
「ふざけるな! 俺は力には屈しないぞ!」
大半の男は怯えて黙っていたが、中にはこいつみたいに噛みついてくる奴もいて。
俺はそういう奴は容赦なくぶちのめした。手間をかけさせやがって!
そうして10人ほどぶちのめしてやった頃だろうか。
ズキッ!
拳が鋭く痛んだ。
「痛ッ!」
俺が拳を押さえて呻くと、ぶちのめしてやったはずの男が起き上がり、俺に最後の一撃を加えて来た!
俺の脇腹に蹴りが飛んでくる。
体勢が崩れていた俺は、まともにその蹴りをもらってしまう。
ぐ、ぐふっ!
倒れこそしなかったものの、俺はダメージを受けた。
すぐさま反撃し、俺はそいつを完全に黙らせるべく蹴りを繰り出した。
完全に沈黙し、倒れ伏すそいつ。
手間をかけさせやがって!
俺は倒れ伏したそいつを踏みつけながら、荒い息をついた。
消耗が激しい。
10人連続はキツイ。
「お前の独裁もここまでだ!」
言ってる間に11人目が出て来た。
手間をかけさせやがって……!
そしてそして。
とうとう俺は、逆らう者を全てぶちのめすことに成功した。
そこに至るまでの代償はデカかった……
まず、両手が完全に使えなくなった。
最後の方は蹴りだけで戦ったが、足の骨もガタガタだ。
ボディにも何発か貰い、脇腹が痛む。
ひょっとしたら骨が折れているかもしれない。
痛い、痛い、痛い。
痛くてたまらない。
手間をかけさせやがってッ!
両手を使えず、足もボロボロ。
俺に逆らう奴は全員黙らせたけど……
こんな状態で明日からどう生活していけばいいんだッ!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます