第18話 規格外の少女
学期末試験も終わり
各学年ごとの成績が発表された。
3学年
1位 アルベルト・フォン・ラ・シルフィード───500点
2位 マリア・ラ・ブランソン─────────482点
3位 ラウル・ラ・ウォリウォール ────────481点
6位 レオナルド・ラ・ディオール────────432点
7位 エドガー・ラ・ドゥルク──────────420点
10位・・・・・・・・
各学生の10位までが発表された。
アルベルト皇子は幼い頃から優秀で
家庭教師からも
既に4年生の過程までの修了の太鼓判を押されていたので、試験は毎回1位だった。
シルフィード帝国の皇太子は
何をやっても、誰よりも優れた結果を出すと言う
宮殿の側近達自慢のスーパー皇子様であった。
ラウルとレオナルドとエドガーも、幼い頃から皇子と一緒に勉学をさせられていた事もあって、毎回必ず10位までには入っていた。
ラウルは1点差で3位になった事を悔しがっていた。
「流石はアルベルト皇太子殿下だわ」
誰もが褒め称えていた。
「今日も私のアル様は素敵だわ」
1学年
1位 リティエラ・ラ・ウォリウォール───── 600点
2位 ドナルド・ラ・スモール───────── 488点
3位 ・・・・・・・・
10位・・・・・・・・
ぎょっとした。
張り出した成績表の前に生徒達が殺到していた。
500点満点で600点?
何かの間違いじゃないのかと誰もが不思議に思った。
聞くところによると 物理のモーリス先生が、レティの回答があまりにも素晴らしいと200点を付けたそうだ。
他の先生達が
それは前代未聞だと止めさせようとしたが
彼は断固として聞かなかったらしい。
規格外だ!!!
もう、レティの何もかもが面白い。
彼女が斜め上過ぎて可笑しかった。
まだ15歳になったばかりの小さな少女に
どうしょうもなく魅かれるアルベルト皇太子殿下だったのである。
「俺の妹が規格外過ぎて笑える」 ラウルが腹を抱えて笑っていた。
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