66 十三夜、宙ぶらりん

 こんにちは。

 

 心が疲れて、誰とも関わりたくない時期だってある。

 そういう意味で言ったわけじゃないのに、多分、意図と違う方が取られているだろうなぁ。とか思っても、もう訂正するのも邪魔くさいくらい誰とも関わりたくないなぁって。


 でも、これではいけないなぁと思って、またバナナを買いがてら散歩に行ってきた。


 今宵は十三夜。

 「月ぬカイしゃ」で月が美しいと歌っている夜。

 月が美しいのは十三夜。

 ミヤラビが美しいのは十七歳というのだから、まぁ残酷な話だ(笑)


 歩きながら、大多数の人は自分で想像できない未来には、行く事が出来ないんだろうなぁと考えていた。


 私は小さいころから何の仕事をするかとか、どんな人と結婚をして、どんな暮らしをするかなんて、まったく想像しなかった。

 確かに、付き合っている人がいる間は、それなりに想像したりもしたけれど、どれも他人ごとな感じがしていたし、

 女の子なら、ままごとの延長線で、未来の事を考えたりもするんだろうけれど、そんな事も無かった。


 頑張ってイメージを膨らませようと思ってもイメージできない。


 妄想は出来るのに。

 妄想ばかりして、今を生きていない。


 私は今ここに居ない亡霊なのかもしれない。

 心底それに気が付いてしまったら、地縛霊だった私はスワッと消えてしまうのかも?とさえ思ってしまう。

 (これも妄想)


 ふわふわと、ずっと宙ぶらりん。



 時々、遠く未来の私が私の中に入って来て、今を懐かしく思う時がある。


 「あぁ、あの時はこうだったなぁ」「あの時は今がずっと続くと思っていたんだよなぁ」と。

 変な話だけど。


 私は今が有限であると理解しているのに、実感できない。

 有限であると分かりながら、永遠を期待してしまっている。


 今を留めておきたいのになぁ。


 なかなかな甘ちゃんである。

 そこは自覚している。


 夜道をフラフラしながら、小学校の横や墓地を通って、帰って来た。


 もちろんエクアドルで日本人の方が作っているというバナナと、おやつカルパスを買って。


 私は、ああだこうだ言ったが、実は、ちょっとだけ肉が食べたかっただけかもしれない(笑)

 

 帰宅したら弟がいたから、昨日バターアイスをくれたお礼におやつカルパスを二個上げた。

 ……小学生か。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る