第8話
翌日。学校は運命の人の話で持ちきりだった。
「おい。佐々木。お前愛ちゃんと運命あったのか?」
クラスのお調子者武田が聞いて来た。彼はいろんな人の『運命の診断書』を読みに回っていた。
「なかったよ」
「えー!じゃあ別れるのか?」
「まだ付き合うことになったよ」
「えー!そうなんだ!ちなみに運命の人って誰だった?」
「別の高校の人だったよ」
「へー。『運命の診断書』見せてよ」
「はいよ」
僕はカバンから『運命の診断書』を取り出して見せる。
「おお!メチャクチャ美人じゃん。俺ドストライクだわ!」
「そうなの?」
「ああ。お前ばっかずるいぞ。まぁ、俺もそこそこ可愛い子が運命の人だったけどな!」
そう言って武田は去っていった。
現代ドラマ『Leo』〜絵画の少女に恋した少年は、恋人と運命の人との狭間で揺れ動く〜 空花凪紗~永劫涅槃=虚空の先へ~ @Arkasha
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