〈ヒョウ視点〉







カオルはこの3年間俺らと遊び回ってて

その日限りの女の子だって多いけど…

目の前で顔を赤くしながら料理本を抱きしめている

チワワをジッと見て今までのタイプとは全然違うなと思った




カオルに美味しいと褒めてもらう為に

買おうとしている本は決してオシャレな感じの

料理本ではなく主婦が買いそうな本気の料理本で…

見た目も中身も…古風な子で…




性的な魅力は一切感じないけど

このチワワはそう言う意味で何度か危ない目にあっていて

少し不思議に思っていた…





( 俺は全く思わないけどな… )





もうカオルのチワワとしてのイメージが強いからか

この古風な子に異性としての目を向ける事はないけど

危なっかしい面はあるから注意をしてやった…





ヒョウ「変だとか、怪しいと思ったら直ぐに逃げるんだよ」





「えっ??」





ヒョウ「多少鼻がきいて…

  危機感はあってもチワワはチワワなんだから」




「・・・・・・」





ヒョウ「逃げ足は遅いしパッととっ捕まえやすいしね…

  危ないと思ったら直ぐに逃げるんだよ?」

 





チワワは目を丸くして「はい…」とだけ呟き

料理本だけを持ってレジに行こうとするから

棚にある本を手に取ってから差し出してやった





「・・・・絶対に内緒ですからね??」




ヒョウ「はいはい、分かったから!笑」





俺の差し出した本も手に握ってからレジへと歩いていき

「美乳ね…」と笑って呟きながら

あのチワワにもし何かあったら

カオルがタダじゃおかないだろうねと思い

「フッ」と笑ってから買いに来た本を探した



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