焼き鳥屋

〈エミ視点〉









「おかえり!笑」





サユ「ただいま、はいお土産ね!」





9月に入り沙優ちゃんも帰ってきてホッとしながら

お土産を受け取り久しぶりに二人で外で食事をする事にした





「何処で食べようか?」




サユ「ファミレスは…やめとこうか…」





夜のファミレスはアレ以来行きづらくなり

駅の目の前にあるチェーン焼き鳥屋さんに入ってみた





「焼き鳥屋さん…初めてかも…笑」




サユ「私も!笑 なんかちょっと大人になった気分」






二人でメニューを開いて

よく屋台なんかで見る

オーソドックスな名前のモノを選んで注文した






サユ「バイトは忙しかった?」





「あっ!新しい人が入ったよ!

  主に2階スタッフだけど1階にも入るみたい」





サユ「えっ!良かった!!上も下も人足りなかったもんね」





「チラッとしか見てないけど…

  カオル先輩達と同じ位かな??」





サユ「年上?まぁー上はお酒も出すし

  20歳超えてた方がいいのかもね?」






沙優ちゃんは「良かった!」と嬉しそうに

コーラの入ったジョッキ型のグラスを手に取って飲んでいて

私も「そうだね」と笑いながら本当に良かったと思っていた





( ・・・・気のせいかもしれないけど… )





沙優ちゃんのいない間少しバイトに行くのが…

なんとなく嫌で…気が進まなかったけど

新しく人も入り…重い足取りが少しだけ軽くなっていた





アキラ「焼き鳥にコーラ?」





後ろから聞こえてきた声に驚いて振り向くと

シュウ先輩の飲み会に来ていたあの怖い先輩達だった…





ツカサ「カオルってやっぱりカオルの事か!」





ツカサ先輩達は後ろの席に座っていた様で

私達の会話を聞いて覗きに来たらしい…





ツカサ「てか、バイトってハッスルだろ?

  上も下人手不足って何?聞かせて、聞かせて!笑」





ジン「ハッスル!?・・・全然みえねぇけど」





ツカサ「以外とこう言う子の方が指名上がるだよ!笑」






まだ私達の事だと勘違いしてるんだと分かり

「違います」と言っても自分達の席に戻ろうとせず

「どうなの?」と楽しそうに聞いてくる先輩達に

困っていると遠くでコウ先輩の声が聞こえた気がして

立ち上がり店内を見渡すと会計前にコウ先輩の姿を見つけて

「コウ先輩!」と名前を呼んだ



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